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ミルクを毎日飲む習慣があると2型糖尿病リスクが低下
2011.10.04
 米国の若年者が低脂肪のミルクや乳製品を摂取する習慣が身についていると、成人してからもミルクや乳製品を摂取する傾向があり、その習慣をもたない人に比べ、2型糖尿病の発症リスクが有意に低下するという2件の研究結果が報告された。

 これらの研究は米ハーバード大学の研究者が行ったもので、米国の乳製品の加工業者が中心となり進行しているキャンペーン「牛乳食育プログラム(Milk Processor Education Program)」の一環として行われた。

 1つめの研究では、3万7000人の女性を対象に、高校生のときの食生活について調査した。十代の頃にミルクや乳製品を1日1サービングしかとらなかった群に比べ、1日4サービング摂取していた群で、成人してから2型糖尿病の発症が有意に低下していた。成人してからの2型糖尿病発症リスクが最大で38%も低くなるという結果が導きだされた。

 2型糖尿病の危険要因のひとつである体重の変化について調べたところ、十代のころにもっともミルクをよく飲んでいた群は、成人してからも乳製品を摂取する習慣が身についており、その習慣のない群に比べ体重増加が約1.8kg(4ポンド)も少なかった。

 研究者らは「若年期のミルクや乳製品の摂取は、2型糖尿病の発症低下に影響することが示唆された。高校生だった頃に身についた有益な食生活は、成人してからも持続している可能性がある」と述べている。

 2つめの研究は、毎日の食事での蛋白質の摂取について、約20万人を対象とした大規模研究を解析したもの。対象とした研究には、約3万7000人の医療従事者が参加した「Health Professionals Follow-Up Study」(1986〜2006年)、約8万人の看護師が参加した「Nurses' Health Study I」(1980〜2008年)、8万7000人の看護師が参加した「Nurses' Health Study II」(1991–2005年)が含まれる。403万3000人・年の追跡期間に約1万4000人が2型糖尿病を発症した。

 赤身肉を毎日とっている人で発症が増えていた一方で、蛋白質をナッツ類、低脂肪乳、全粒粉などでとっている人や、赤身肉の摂取を1日1サービングに抑えている人では、2型糖尿病の発症が16〜35%低くなるという結果になった。

 無調整のミルク1杯には、約8グラムの蛋白質が含まれる。牛乳はカルシウム、脂質、炭水化物、ビタミンの供給源としても重要。ただし、牛乳や乳製品のとりすぎは脂肪の過剰摂取につながる。乳製品を大量に消費している米国であっても、米国食事ガイドラインでは「毎日飲むのなら、低脂肪・無脂肪の牛乳が良い」と勧めている。

New research: Milk-drinking teens reap health benefits through adulthood
Adolescent dairy product consumption and risk of type 2 diabetes in middle-aged women
American Journal of Clinical Nutrition. 2011: 94;854-61
Red meat consumption and risk of type 2 diabetes: 3 cohorts of US adults and an updated meta-analysis
American Journal of Clinical Nutrition. 2011; 94:1-9

(TERA)
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