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アルコールの飲みすぎで脳卒中の発症が10年以上早まる
2012.11.20
 酒は百薬の長と言われるが、飲み過ぎが健康によくないことはあきらかだ。脳出血の発生率は飲酒量が増えるにつれて高くなることが、最新の研究で確かめられた。1日にビール中瓶2本以上を飲む人では、脳卒中の発症が10年以上早くなるという。

 フランス・リール大学医学部のシャーロット コルドニエ氏らは、脳出血患者540人の飲酒習慣を調査した。その結果、1日当たり3ドリンク以上のアルコール飲料を飲む人は、飲まない人に比べ、脳卒中の発症が10年以上早く、寿命も短くなるおそれがあることが示された。

 飲酒量を純アルコールに換算して分かりやすく表示する方法が多くの国で行われている。その基準となるのが「ドリンク」で、国際的には1ドリンク = アルコール10gという基準量が使用されている。

 酒類の1ドリンク量は、ビール・発泡酒は250mL、酎ハイは180mL、日本酒は0.5合、ウィスキーはシングル1杯(30mL)、ワイングラスは1杯弱(100mL)が目安となる。

 研究では、週に30ドリンク(エタノール換算で300g以上)飲む人では、それ未満の人に比べて脳卒中リスクが高く、発症時期は約14年早いという結果になった。この研究は米医学誌「Neurology」に発表された。

 なお、週30ドリンクのアルコールを1日の飲酒量に換算すると、ビール中瓶(500mL)2本以上、日本酒だと2合以上、ワインだと4杯以上に相当する。

 コルドニエ氏らは、脳出血にかかったことのある540人(平均年齢71歳)に対して飲酒状況に関する聞き取り調査を実施した。さらに、介護者や近親者にも患者の飲酒習慣について尋ねた。なお、大量飲酒はエタノール換算で週500g以上と定義した。

 患者のうち137例(25%)が大量飲酒者だった。大量飲酒者の脳出血発症年齢は平均60歳で、大量飲酒者でない人の平均発症年齢より14歳低かった。また、60歳未満で脳深部に出血がみられた患者では、大量飲酒者でない者に比べ発症から2年以内に死亡する割合が高かったという。

 「脳卒中の既往歴がない人であっても、アルコールを大量に飲む人では、若いうちから脳卒中を発症する危険性が上昇すること念頭におく必要がある」とコルドニエ氏は述べている。

Heavy Drinking May Lead to Early Stroke(ペンシルベニア大学ペレルマン医科大学院)

(TERA)
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