5人に1人が高齢者 「2008年版高齢社会白書」
2008年8月10日 23:19
 内閣府は8月、高齢化の状況や、高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向についてまとめた「2008年版高齢社会白書」を公表した。白書では、日本は欧米と比べ高齢者への社会保障給付の割合が高いと指摘し、現役世代への施策の比重を高めることで対策する考えを示した。
前期高齢者人口は2016年の1,744万人がピーク
 高齢者人口のうち、65歳から74歳までの高齢者を指す前期高齢者の人口は、「団塊の世代」が高齢期に入った後に2016年の1,744万人でピークを迎える。その後は、2032年まで減少傾向となるが、その後は再び増加に転じ、2041年の1,699万人に至った後、減少に転じると推計されている。

 一方、75歳以上の後期高齢者の人口は増加を続け、2017年には前期高齢者人口を上回り、その後も増加傾向が続くと予測されている。高齢者数の中で後期高齢者の占める割合はいっそう大きなものになるとみられている。

 年少人口(0〜14歳)は2039年に1,000万人を割り、2055年には752万人と、現在の半分以下になると推計されている。出生数の減少は、生産年齢人口(15〜64歳)にまで影響を及ぼし、2012年に8,000万人を割り、2055年には4,595万人となると推計されている。

 65歳以上の高齢人口と、15〜64歳の生産年齢人口の比率をみると、1960年には1人の高齢人口に対して11.2人の生産年齢人口がいたのに対して、2005年には1人の高齢者1人に対して現役世代3.3人に減少した。今後、現役世代の割合は低下し、2055年には、1人の高齢人口に対して1.3人の生産年齢人口という比率になる。

 平均寿命は、2006年現在、男性79.00年、女性85.81年。今後、男女とも伸びて、2055年には男性83.67年、女性90.34年となり、女性の平均寿命は90年を超えると見込まれている。

 「団塊の世代」といわれる1947〜1949年に生まれた人は、出生数で約806万人、2006年10月現在の人口で約677万人、総人口に占める割合は約5.3%という大規模な集団。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(2006年12月推計)によると、「団塊の世代」が65歳に到達する2012〜2014年には、65歳以上の高齢者が年に約100万人ずつ増加すると予測される。

平均寿命も健康寿命も世界トップ、でも中年男性の2人に1人がメタボ
 日本は平均寿命だけでなく、健康寿命(自立して健康に生活できる年齢)も世界でトップクラス。健康についての高齢者の意識をアメリカ、ドイツ、フランスと韓国の4カ国と比較したところ、「健康である」と考えている人の割合は、日本が64.4%で最も高い結果となった。日本に次いで高いのはアメリカ(61.0%)で、フランス(53.5%)、韓国(43.2%)、ドイツ(32.9%)と続く。

 医療サービスを日頃どのくらい利用するかについてアメリカ、ドイツ、フランスと韓国の4か国と比較すると、日本の医療サービスの利用状況は「ほぼ毎日」から「月に1回くらい」までの割合の合計が56.8%で、ドイツ(32.9%)、アメリカ(26.7%)、フランス(23.6%)と比較すると、医療サービスの利用頻度が高くなっている。

 2006年の「国民健康・栄養調査」によると、メタボリックシンドロームが強く疑われる者と予備群と考えられる人の合計は、総数で男性45.3%、女性18.6%となっている。年齢階級が高くなるほど増加する傾向がみられ、特に40歳以降で増加している。40〜74歳では男性の50.5%(2人に1人)、女性の19.8%(5人に1人)が、メタボリックシンドロームが強く疑われる者か予備群とみられている。

平成20年版 高齢社会白書(内閣府)

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