牛乳=メタボは誤解? 牛乳・乳製品がメタボ予防に効果
2010年8月30日 13:35
 牛乳をとりすぎるとメタボや肥満になりやすいと思っている人が少なくないが、実際には牛乳・乳製品をよくとる人ではメタボの割合が低いとする調査結果を、日本酪農乳業協会(Jミルク)が8月26日に発表した。

 研究では、20〜60歳代の7650人を対象に(解析対象者は8659人)、2008年10月から09年3月に牛乳の摂取など日常の食生活、運動習慣、腹囲、血圧値、中性脂肪値、コレステロール値など健康診断の結果を調査した。調査結果は、日本栄養・食糧学会誌8月号に発表された。
牛乳を飲む女性ではメタボが4割減少
 研究チームは、牛乳・乳製品の摂取量により4つのグループに分け、摂取量のもっとも少ないグループ(男性0mg〜100mg未満、女性0mg〜100mg未満)を1とした場合の比率を解析した。

 その結果、「もっとも多く牛乳・乳製品を摂取する女性グループでは、もっとも飲まないグループと比べてメタボリックシンドロームの割合が40%少なかった」、「もっとも多く牛乳・乳製品を摂取する男性グループでは、最も飲まないグループと比べてメタボリックシンドロームの割合が20%少ない傾向」等があきらかになった。

 メタボ予防効果は女性でより顕著にみられた。女性では、腹囲80cm以上などを判定基準にしたが、牛乳・乳製品の摂取が多いほど腹囲、体格指数(BMI)、中性脂肪、収縮期血圧が低く、HDL(善玉)コレステロールは高かった。男性では、牛乳・乳製品の摂取が多いほど「血圧」が低かった。

 研究を行った「食生活、生活習慣と健康に関する調査研究会」(代表:折茂肇・健康科学大学学長)の上西一弘・女子栄養大学栄養生理学研究室教授は、「体脂肪の変動は利用可能なエネルギーと消費エネルギーのバランスによって決まる」と説明している。

 牛乳・乳製品をとることで、利用可能なエネルギーが減少し、エネルギー消費量が増加する。その結果、体脂肪が減少する。カルシウム摂取量やビタミンDがの増加し、栄養状態が改善すると、脂肪細胞での脂肪分解が促されるという。

 また、牛乳に含まれるカルシウムや、牛乳の蛋白質が分解される際に生成されるペプチドが血圧を低下させると考えられている。

1日1杯の牛乳が体をサポート
 食生活の欧米化や運動不足により、肥満や脂質異常症、2型糖尿病、高血圧症などの生活習慣病になる人が急増している。これらは動脈硬化を促し、日本人の死亡原因の上位を占める心疾患や脳卒中の発症につながる。その多くは過食や肥満、特に内臓脂肪の蓄積に起因しているとみられる。

 Jミルクでは「牛乳や乳製品には肥満を防止する機能がある。牛乳がメタボや肥満の原因になるという理解は間違い」と強調している。

 牛乳やヨーグルトなど乳製品は、カルシウムの供給源としても重要だが、蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミンも含まれる。
 糖尿病の食事療法でも、牛乳を1日コップ1杯(180mL、120kcal)とるこが勧められている。牛乳100mlに含まれるカルシウムは110mg。
 ただし、飲みすぎると脂質のとりすぎにつながる。また、チーズは乳製品だが、牛乳とは栄養組成が違い脂質が多いので注意が必要。

『牛乳・乳製品摂取とメタボリックシンドローム』に関する横断的研究(社団法人日本酪農乳業協会)

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牛乳を飲む人で心臓病などの死亡リスクが低下-糖尿病NET

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