健診+「ぬる湯」の古湯温泉 日帰りプランで受診率向上へ [佐賀市]
2011年1月31日 13:01
佐賀市は、同市富士町の古湯・熊の川温泉郷の旅館と連携し、特定健診(メタボ健診)の受診をメニューに加えた日帰り温泉プランを開発した。入浴と地域の特産品を使った料理を通して、温泉地ならではの健康増進をうちだし、健診の受診率の向上を促す。
日帰り温泉プランで受診率向上と地域活性化
厚生労働省は2012年度までに特定健診の受診率を65%に高めることを目標にしているが、全国的に生活習慣病の改善が必要な40〜50代の受診率が低い。
佐賀市でも、2009年度の特定健診受診対象者のうち、実際に受診したのは24%と全国平均を大きく下回り、昨年11月末現在の健診受診率は14%と低迷している。
日帰り温泉プランでは、ぬる湯への入浴や町産の食材を使った料理を通して、温泉地ならではの健康増進を打ち出し、健診の受診率の向上をはかり、地域活性化にもつなげたい考え。
古湯・熊の川温泉郷は、約38度のぬるめの泉温とぬるぬるした心地良い肌触りという特徴から、「ぬる湯」と呼ばれている。泉質はアルカリ性単純温泉。佐賀県北部の山間に位置しており、嘉瀬川や北山湖など水にも恵まれれおり、富士町産コシヒカリ、レタス、ホウレン草、パセリなど特産品も多い
同温泉郷では、脂肪や塩分を抑えた独自の料理メニューの開発や、カロリーを表示した品書き、温泉街の散策マップの作成なども試みる。
対象となるのは、佐賀市に住民票のある40歳以上の人で、平成22年4月以降に特定健診等を受診していない人。参加費は、国民健康保険の加入者では特定健診の自己負担金が1000円、メタボ講座・昼食・温泉などが2000円で計3000円。期間は3月4日まで
無料で特定健診 ヘルプサポート事業をスタート
佐賀市は昨年11月より、かかりつけ医院での診療時に無料で特定健診を行える新制度「ヘルプサポート事業」も開始した。国民健康保険の加入しており、医療機関へ定期通院している40〜74歳の人は、血液検査を受けるときに、「特定健診」の検査項目を含んだ検査を受けられる。
患者が支払うのは治療にかかる自己負担金のみで、特定健診で行う身体計測や尿検査、血圧測定、血液検査などにかかる費用3150円を市が負担する。事業には市内100ヵ所以上の医療機関が参加している。
特定健診の受診率向上に向けた取り組みとして全国にさきがけて行うもので、同市保険年金課は「新事業で受診率を上げたい」としている。
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