運動のパートナーはコンピュータゲームでも効果的
2011年6月 1日 12:00
 運動を始めたいけれど、相手がいないと楽しくない・・・そんなことを感じたことはないだろうか。米ミシガン州立大学の研究者らは、コンピュータゲームの仮想パートナーが相手であっても運動の動機づけとして有用だとする新しい研究を発表した。


ミシガン州立大学のDeborah Feltz氏
 「現代の生活では、屋外で体を動かす機会が減り、運動不足が増えている。健康増進のために運動が必要だと理解していても、なかなかやる気を引き出せない」とミシガン州立大学運動学部主任のDeborah Feltz氏は説明する。

 「研究では、運動を指導してくれるパートナーがいると、運動を促す動機づけになる。人前で運動するときに社会的な不安感を感じる人は少なくないが、そうした不安をやわらげるのにも役立つ」としている。

 心理学やコーチングの分野で「ケーラー効果(Kohler effect)」という考え方がある。人間関係での役割を明確にして、全体の活性化をはかろうというもの。ケーラー効果にもとづく機能を設計し組込むことで、ヘルスゲームを活発な運動の動機づけに利用できる可能性があるという。

 研究チームは、ヘルスゲームを運動の動機づけに利用できるかを検証した。「結果として、コンピュータゲームを用いた運動であっても、仮想パートナーがいると、実際に動機づけを与え運動を改善できることが示唆された」とFeltz氏が話す。「運動を向上する可能性のある機能を追加した新たなヘルスゲームの開発につながる成果だ」としている。

仮想パートナーがいると運動を長く続けられる

ヘルスゲーム研究所での実験
仮想パートナーを相手に運動
 コンピュータゲームの仮想パートナーが、より長く、頻繁に運動を続ける動機づけとなるかを判定するために、研究チームはアイ・カメラと市販されているゲーム機を組合わせて用いた。約200名の参加者に腹筋エクササイズを中心とした運動に取り組んでもらった。

 参加者に5つのエクササイズ最初のシリーズに、単独でできるだけ長く取り組んでもらった。休憩後に、1つのグループには残りの4エクササイズを、モニターに写された別の場所にいる同性のパートナーと行ってもらった。常にパートナーの運動能力が、参加者よりも優れたレベルになるように調整した。

 結果は、有能な仮想パートナーと運動したグループでは、残りのエクササイズのすべてで成績が向上していた。平均で24%長く運動していた。

 「運動に特化されたエクササイズジムのような場所に行って指導を受けられなくとも、仮想パートナーがいれば実際的な障害を解決できることが示唆された」とFeltz氏は話す。

 実際の運動のパートナーが必ずしも最良とは限らないことも分かった。「パートナーに合わせて運動を続けられないと分かるとやる気を失い、パートナーが常に遅い場合にも退屈する。仮想パートナーが相手であれば調整が可能だ」と述べている。

 この研究は、医学誌「Journal of Sport and Exercise Psychology」に発表された。米ロバート・ウッド・ジョンソン財団の助成を得て行われている「ヘルスゲーム研究(Health Games Research)」の一環として行われた。2007年に開始されたこの研究では、デジタル・ゲームが健康増進にどのように役立つかを検討するために21の試験が行われており、1000万ドル以上の研究資金が使われている。

Virtual workout partners spur better results(ミシガン州立大学 2011年5月18日)

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