トマトの水溶性成分がインスリン抵抗性を改善 血圧上昇も抑制
2011年6月14日 19:48
 トマトの水溶性成分に、血糖値や血圧の上昇を抑制する効果があることが、カゴメ総合研究所と近畿大学農学部の共同研究であきらかになった。

 トマトにはカロテノイド(色素成分)であるリコピンが豊富に含まれる。リコペンには抗酸化作用があり、活性酸素が原因となるさまざまな疾病の予防作用があると期待されている。

 トマトにはそれ以外にも水溶性成分であるアミノ酸やクエン酸などが含まれる。今回の研究は、これらの成分にも疾患を改善する効果があるかを検証したもの。

 トマト漿液はトマトジュースをろ過し沈殿物を除去した液で、リコピンは含まれないが、アミノ酸やクエン酸などの成分が含まれている。研究では、高血圧と糖代謝異常のあるラットを使い、トマト漿液の血圧や血糖値、血中インスリン濃度への影響を調べた。

 ラットをトマト漿液を含む飼料を摂取させる群と、トマト漿液を含まない飼料を摂取させる群に分け、17週齢まで飼育を行い、週に1回の血圧の測定を行った。また、8、10、13、16週齢時にグルコース投与後の血糖値と血漿インスリン濃度の変動を測定した。

 トマト漿液を与えたラットでは、血圧が低くなる傾向がみられ、与えなかった群で15週齢以降に3匹のラットが死亡したのに対し、全てのラットが17週齢まで生存していた。また、糖負荷後の血糖値の上昇が抑制されており、血中インスリン濃度も低く抑えられていた。

 近畿大学農学部の村上哲男教授は「トマトにはリコピン以外に、クエン酸やアミノ酸なども豊富に含まれる。トマト漿液により、血圧と血糖値の上昇が抑えられていた。血中のインスリン濃度が低く抑えられていたことから、これらの成分がインスリン抵抗性を改善していると考えられる」と述べている。

 研究結果は、5月に東京で開催された第65回日本栄養・食糧学会大会で発表された。

カゴメ
近畿大学

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