「睡眠の日」を制定 3月と9月に睡眠の知識普及や啓発活動
2011年7月26日 11:49
 精神・神経科学振興財団は25日、日本睡眠学会と協力し、年2回の「睡眠の日」を新たに制定すると発表した。3月18日と9月3日の年2回を睡眠の日とし、前後1週間を睡眠健康週間として、睡眠に関する知識普及や啓発活動を行う。

 世界睡眠医学協会(World Association of Sleep Medicine)が定めている「世界睡眠デー(3月18日)」に、日本独自の9月3日をあわせて、春秋の睡眠の日として啓発活動を行う。

 同財団は今年が設立20周年にあたり、新たに日本睡眠学会と共同で「睡眠健康推進機構」を設立した。「良質の睡眠は子供の心身の成長に重要であり、生活習慣病を予防し、高齢者の生活の質を高める」として、睡眠に関する正しい知識の普及・啓発を行っていく。

良質な睡眠は健康の維持増進に必要
 記者会見では、塩見利明・愛知医科大学医学部睡眠科教授が講演した。総務省の社会生活基本調査(平成18年)によると、日本人の睡眠時間は減少傾向にある。10〜14歳,25〜29歳、30〜34歳を除くすべての年齢階級で減少しており、平均睡眠時間は7時間42分で、平成13年と比べると3分減少した

 睡眠不足や睡眠障害が肥満、糖尿病、高血圧症の発症の危険因子であることを示す研究報告は増えている。睡眠時間だけでなく、睡眠や食事などの生活リズムも、生活習慣病と密接な関連をもつことがあきらかになりつつある。

 また、交通事故などの背景に睡眠障害や睡眠時無呼吸症候群などが潜んでいることが指摘されている。子供においても、睡眠の問題は深刻で、睡眠が妨げられると、発育や学習、学力に障害が生じるおそれがある。

 医療現場でも、睡眠導入薬の不適切な利用や乱用の問題が見過ごせない。睡眠医療の普及や適正な薬物療法の啓発など、睡眠に対する複合的な治療が社会に求められている。

 睡眠健康週間の期間中は、生活者1人ひとりが自らの睡眠習慣をふりかえり、十分な睡眠をとることで健康増進につなげる「睡眠教育」を呼びかけるキャンペーンも展開する。

 会見では三島和夫・国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神生理研究部長が、「大災害時 心のケアと睡眠」をテーマに講演した。

 3月に発生した東日本大震災後、震災によるストレスなどで、多くの人が不眠や睡眠リズムの乱れに悩んでいる現状をあかしつつ、睡眠障害や不眠がうつ病や生活習慣病の悪化につながる原因になるため、正しい診断と医学的対処が必要であると説明した。

精神・神経科学振興財団
日本睡眠学会
睡眠健康推進機構
平成18年社会生活基本調査
World Sleep Day 2011(World Association of Sleep Medicine)

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