リンゴを食べると脳卒中を防げる オランダ研究
2011年12月16日 19:33
 十分な量の野菜や果物を毎日とっていると脳卒中を防ぐことができるという研究が、オランダで発表された。食べられる部分が白色のリンゴなどの果物や野菜を多く摂取する人では、脳卒中の危険例が52%低下するという。

 果物と野菜を多くとる人では脳卒中が少ないことは以前から知られていたが、今回の前向き研究では、果物・野菜の色と脳卒中の関連がはじめて解析された。
1日1個のリンゴが“脳卒中”を遠ざける
 オランダのワーゲニンゲン大学人間・栄養学部のLinda M. Oude Griep氏らは、平均年齢41歳の地域住民約2万人を対象に前向き研究を行った。被験者は調査開始時に心疾患を発症していなかった。研究チームは調査前年に、178アイテムの食品の摂取度数をアンケート調査し、約10年追跡して調査し、色別の果物と野菜の摂取と脳卒中の発症との関連を調査した。

 果物と野菜を色別に4種類のグループに分類した――
○緑色 キャベツやレタスなどの葉野菜
○オレンジ・黄色 オレンジやグレープフルーツなどの柑橘類
○赤・紫色 ネクタリンなどの赤色果物と野菜
○白色 実の白いリンゴや西洋ナシなどの果物

 10年間の追跡期間中に、233症例で脳卒中が報告されたが、緑色、オレンジ・黄色、赤・紫色の野菜や果物と脳卒中発症の関連はみられなかった。一方で、白色の果物や野菜の摂取量の多い人では、脳卒中は最大で52%低下していた。

 白色の果物や野菜はバナナ、カリフラワー、チコリー、キュウリなどがある。ジャガイモも実は白いが、炭水化物が多い食品に分類される。

 白色の果物や野菜の1日の平均摂取量が25g増えるごとに、脳卒中の危険性が9%低下する計算になった。平均的なリンゴ1個の重量は120gに相当する。

果物の色素成分の抗酸化作用
 果物には炭水化物(果糖)のほか、ビタミン、ミネラル、食物繊維が含まれるほか、老化やがん、動脈硬化などの原因となる活性酸素を抑制する抗酸化物質が豊富に含まれる。

 「脳卒中を予防するために、リンゴなどの果物を毎日、適量をとるのは有用であるようだ」とOude Griep氏は話す。果物と野菜の可食部の色素成分には、カロテノイドとフラボノイドといった有益なフィトケミカルが含まれる。

 リンゴにはビタミンや食物繊維だけでなく、ケルセチンと呼ばれるフラボノイドも豊富に含まれる。欧米には「1日1個のリンゴが医者を遠ざける」という諺があるが、今回の研究はそれを裏付ける結果になった。

 米国政府の食事ガイドラインでは、食品の栄養素が色で識別され表示されている。米国予防医療サービス対策委員会(USPSTF)は、野菜や果物を毎日、5つのグループから選んで摂取することが勧めている。葉野菜や豆類などの「緑色」、トマトや赤キャベツなどの「赤色」、柑橘類や黄色野菜の「オレンジ色」、リンゴやキノコ類などの「白色」だ。

 Oude Griep氏は調査結果について、今後の補足研究によって詳細まで確かめる必要があり「今回の結果にもとづいて患者の食事指導を変更するのは時期尚早だ」としながらも、「果物は過剰に摂取するとカロリーのとりすぎにつながるが、適量であると体に良い効果を期待できる。生活習慣病予防の観点からリンゴに限らず他の果物も有用だ」と付け加えている。

An apple or pear a day may keep strokes away(米国心臓病学会 2011年9月15日)

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