座ってる時間が長いと死亡リスクが上昇 運動を奨励
2012年4月 4日 19:03
 座ったまま過ごす時間が長いと健康に悪影響があらわれるという研究がオーストラリアで発表された。「身体活動や運動に費やす時間と関係なく、立ったまま過ごす時間を増やせば、3年以内に死亡する危険性を減らせる」と研究者は述べている。
座ったまま過ごす時間を減らす工夫が寿命を延ばす
 オーストラリア・シドニー大学のHidde van der Ploeg氏(公衆衛生学)らは、22万人超の成人を対象に1日当たりの座位時間(座っている時間)と全死亡(全ての原因による死亡)リスクとの関連について検討した。

 この研究は、公的医療保障制度「メディケア・オーストラリア」に加入する45歳以上の男女約26万人を対象に実施されている大規模研究「45 and Up Study」の成果。米医学誌「Archives of Internal Medicine」に発表された。

 「今回の研究で、重要な公共衛生上の問題点が示された。座ったまま過ごす時間を減らし、朝の時間にウォーキングを行ったり、ジムに通うといった生活習慣はやはり必要だ。仕事や交通機関での移動、家などで過ごす座位時間をなるべく減らし、立ちあがり歩いたり運動することを奨励すべきだ」と研究者らは話す。

 Ploeg氏らは、オーストラリア・サウスウェールズ州に在住している45歳以上の男女を対象に、1日24時間当たりの座位時間などの回答が得られた22万2,497人を対象に検討を行った。

 対象者の62.0%は過体重か肥満で、1日当たりの座位時間が8時間を超えていたのが25.2%、1週間当たりの身体活動時間は150分を超えていたのが75.0%だった。

 1日当たりの座位時間を、0〜4時間未満(1,125人)を比較対照として、4〜8時間未満(2,489人)、8〜11時間未満(1,142人)、11時間超(649人)に時間ごとで区切り比較した。平均2.8年の追跡期間に5,405人が死亡した。

 対照群と比べた全死亡リスクは、4〜8時間未満群で1.02倍、8〜11時間未満群で1.15倍、11時間超群で1.40倍となり、座位時間が長くなるほど全死亡リスクは上昇した。また、座位時間が短い場合に死亡率がどれだけ低下するかを示す人口寄与割合(PAF)は6.9%に相当することが示唆された。

 結果を受けてPloeg氏らは、「座位時間が長くなるほど、全死亡リスクの上昇に関連することが認められた」と結論付けている。身体活動が健康に及ぼす効果について多くのエビデンスが報告されているが、座位時間の健康への直接的な影響について検討した研究は多くない。

 「世界で心臓病が原因で亡くなる人は年間1,700万人に上る。運動不足は心臓病の主要な危険因子だ。余暇時間をテレビ視聴やテレビゲームに費やす人が多く、座ったまま体を動かさないでいる時間が増えている。しかし、立ち上がって体を動かしたほうが健康に良いことはあきらかだ」とオーストラリア心臓財団のTony Thirlwell氏は述べている。

Stand up: your life could depend on it(Sax Institute)
The 45 and Up study

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