夏の暑さ対策 茶カテキン含有ハイポトニック飲料が効果的
2012年8月 9日 17:39
 暑熱環境では、茶カテキンを含有するハイポトニック飲料の摂取により、通常の水に比べ、体温の上昇をより効率的に抑えることが確かめられた。

 熱中症は、気温や湿度が高いときに、汗で体水分や電解質が失われた場合に発症するほか、身体の体温調節機能が暑さにうまく対応できない場合でも起こる。

 熱中症の予防策としては、こまめな水分補給が効果的だ。特に汗をかくと、水分とともに体内の電解質も失われるため、これらを同時に補給できるスポーツドリンクの摂取が推奨されている。

 花王ヒューマンヘルスケア研究センター・ヘルスケア食品研究所は、愛知医科大学医学部生理学講座・岩瀬敏教授と共同で、夏場の熱中症対策のひとつとして利用されている電解質を含むスポーツドリンクの有用性を調査した。

 「ハイポトニック飲料」は、ヒトの体液よりも低い浸透圧に調整されており、体内への水分吸収に適しているとされる。

 研究では、夏場の屋外と同程度の暑熱環境(室温35℃、湿度75%)に設定した部屋で、「ミネラルウォーター」または「茶カテキン含有ハイポトニック飲料」のいずれかを、試験開始時、30分後、60分後に体重1kg当たり4mL摂取してもらった。体重60kgの人では、240mLずつ3回で、トータル720mLになる。

 摂取した場合の発汗量と深部体温の変化を90分間連続的に測定した。深部体温は、環境の影響を受けにくい身体の深部の温度で、通常は37℃程度だ。

 その結果、茶カテキン含有ハイポトニック飲料摂取群では、90分後の発汗量で、ミネラルウォーター摂取群と比べて有意に高い値を示した。また、深部体温上昇の過程で早くから発汗がはじまり、同一体温での発汗量がミネラルウォーター摂取群と比べて多いことが示された。

 深部体温は時間の経過とともに両群で上昇したが、茶カテキン含有ハイポトニック飲料摂取群ではミネラルウォーター摂取群と比べて低く抑えらた。

 これらのことから、夏の暑熱環境では、茶カテキンを含有するハイポトニック飲料の摂取すると、水分と電解質を補給できるだけでなく、発汗も促され、深部体温の上昇を効率よく抑制できることが示された。研究成果は、8月に奈良女子大学で開催される第20回日本発汗学会総会で発表される予定。

「夏の暑さ対策に茶カテキンを含有するハイポトニック飲料の効果を検証」 (花王(株)ヒューマンヘルスケア研究センター・ヘルスケア食品研究所)

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