地中海式ダイエットで骨粗しょう症を予防
2012年8月21日 13:59
 オリーブ油をたっぷり使う地中海式ダイエットを続けると骨の健康によいとする研究が発表された。
 地中海式ダイエットは、地中海沿岸を中心にみられる伝統的な食事で、健康的な食事スタイルとして世界的に注目されている。野菜、果物、全粒粉のパン、魚類、豆類、ナッツ類をふんだんにとるのが特徴で、牛乳や卵、赤肉は控えめにし、脂肪の多くはオリーブオイルからとる。
 オリーブオイルにはリノール酸、リノレン酸、抗酸化物質がバランスよく含まれている。

 過去の研究で、地中海式ダイエットにより、心臓病の危険性が低下することや、肥満、2型糖尿病、痛みを伴う慢性関節リウマチ、関節腫脹が減ることが確かめられている。これらの疾患の予防・改善効果に加え、地中海式ダイエットは骨の健康にも効果がある可能性があるという研究が発表された。

 骨粗しょう症は世界的に増加している病気だ。米国で骨粗しょう症に悩まされている人は1000万人以上に上る。高齢の女性に多い病気だと思われがちだが、実は男性にも多い。骨粗しょう症を原因とする骨折は2005年に200万件あったが、うち29%は男性で起こったという。

 研究チームは、地中海式ダイエットが普及している地域では、高齢者の骨粗しょう症が少ない傾向があることに着目した。

 「地中海食による予防(PREDIMED)」研究は、スペイン保健省の支援を受け行われている大規模研究。地中海食による心臓病の予防効果などを検証するために、スペインの約200ヵ所の医療機関で実施されている。

 PREDIMED研究から無作為に選ばれた55-80歳の男性127名を対象に、2年間追跡して調査した。対象者をナッツ類を多くとる地中海型食生活、オリーブ油を多くとる地中海型食生活、低脂肪食生活の3群にふりわけた。

 オステオカルシンは特に骨形成と密接な関係があるとされるタンパク質。オステオカルシンの血中濃度を測定することで、骨の代謝などに異常が起きていないかが判明する。

 オリーブ油に富む地中海式ダイエットを続けた群のみで、オステオカルシンは有意に上昇していたことがわかった。血清カルシウム濃度も、他の2群では有意に低下したのに対して現状を維持できていた。

 「心臓病や肥満、糖尿病などの生活習慣病に効果がある食事法は、それ以外の疾患にも効果があることが多い。地中海式ダイエットが骨粗しょう症を改善することがあきらかになれば、大きな発見となる」とエール大学予防研究センターのDavid Katz博士は話す。

 「骨粗しょう症を予防するためには、食事でカルシウムとビタミンD、タンパク質を十分にとることが大切だ。それに加え、ふだんから運動を続けることも、きわめて重用となる。特に足の筋肉を使う運動を増やすことは、骨密度の低下を防ぐために大切となる」と付け加えている。

Mediterranean diet enriched with olive oil may protect bone(米国内分泌学会議 2012年8月15日)

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