赤ワインのポリフェノールが血圧を下げる
2012年9月12日 10:10
 赤ワインを適度に飲むと、血管や体の老化と、高血圧や動脈硬化の予防に役立つといわれるが、スペイン・バルセロナ大学の研究によると、赤ワインの血圧降下作用はアルコールによるものではない。ノンアルコールの赤ワインを飲むと血圧値が下がるが、普通の赤ワインでは改善効果は少ないとしている。
赤ワインのポリフェノールが血管の健康を守る
 フランス人は、飽和脂肪酸の多いチーズやバター、肉をたくさんとっているので、他国よりも心疾患の患者が多いと予想されるが、実際には他の欧州諸国よりも少ないことが知られている。これは「フレンチ・パラドックス(フランスの逆説)」と呼ばれている。

 その要因は、フランス人は毎日の食事とともに赤ワインを飲んでいることだ。赤ワインを適度に飲むと、血管や体の老化を防ぎ、高血圧や動脈硬化の予防に役立つとされている。

 なぜ赤ワインが体によいのか。その謎は最近になって解明された。それは、赤ワインに含まれるポリフェノールの作用だ。ポリフェノールは、加齢による血管の内皮機能と運動能力の低下を遅らせる。

 赤ワインにはアルコールが含まれる。アルコールは血圧を下げる作用を、むしろ邪魔しているようだ。赤ワインよりも、ノンアルコール赤ワインを飲んだ方が、血圧降下作用は大きいという。

 スペイン・バルセロナ大学の研究では、糖尿病または心臓血管リスクを3つ以上もつ男性67人を対象に、全員が共通の食事をとることに加え、毎日赤ワイン283g(10オンス)、ノンアルコール赤ワイン283g(10オンス)、ジン85g(3オンス)のいずれかを4週間飲み続けてもらった。

 次に飲み物の種類を変え、最終的に全員が3種類全ての飲み物を4週ずつ飲むようにした。なお、赤ワイン、ノンアルコール赤ワインはいずれも同量のポリフェノールと酸化防止剤を含有するようにした。

 その結果、赤ワインを飲んだ場合の血圧降下の度合いは小さく、ジンでは変化がなかった。一方で、ノンアルコールの赤ワインでは収縮期血圧が6mmHg、拡張期血圧が2mmHg低下していた。これにより、心臓病リスクを14%、脳卒中リスクを20%低下するという。

 ノンアルコールの赤ワインに含まれるポリフェノールは酸化ストレスを低減して、内皮型一酸化窒素を増やして血管の弛緩を助け、より多くの血液が心臓などの臓器に運べるようにする働きがある。

 「ポリフェノールには、加齢による血管の内皮機能不全と身体機能の低下を防ぐ効果がある。収縮期および拡張期の血圧を低下させるのにも役立つようだ」と研究者は述べている。

 赤ワインに含まれるアルコールは、血圧降下の妨げとなるようだが、ポリフェノールはノンアルコールワインにも含まれている。ノンアルコールの赤ワインを飲むことを習慣化すると有益ではないか、と研究者は結んでいる。

Non-alcoholic red wine may help reduce high blood pressure(米国心臓学会 2012年9月6日)

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