WHOが声明「いま世界で取り組むこと」
2012年11月15日 15:20
 11月14日の世界糖尿病デーを前に、世界保健機関(WHO)は、糖尿病を含む非感染性疾患(NCD)による死者の総数を25%減少させることを目標に、優先して取り組むべき必要な行動の概要を発表した。

 日本を含め世界中で有病者や予備群が増加している糖尿病は、不健康な生活習慣が原因となり引き起こされる非感染性疾患(NCD)のひとつだ。糖尿病、心臓疾患、がん、慢性呼吸器疾患などは、全世界の死亡の原因の60%(3500万人)を占める。うち48%は心臓血管病、20%はがん、10%は呼吸器系疾患、3%は糖尿病だ。

 糖尿病は糖尿病腎症や網膜症などの三大合併症、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症を引き起こす。低・中所得国では毎年800万人がNCDで死亡しており、今後10年以上増加し続けることが予想されている。

 WHOは、NCDによる社会的な脅威を取り除くことを目標に、低・中所得国やNCDの頻度の高い国に焦点を合わせ、NCDネットを創設した。また、2009年に国際糖尿病連合(IDF)や世界心臓連合(WHF)、国際対がん連合(UICC)などが合流し、170ヵ国からなるNCDアライアンスを形成した。2011年9月には、米ニューヨークの国連本部で国連サミットを開催した。

 糖尿病などのNCDは、食習慣、運動不足、ストレス、喫煙などの生活習慣、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの治療が必要な疾患、治療や予防に向けた地域や家庭での社会的なコミュニケーションの拡大と関連が深い。世界中でNCDによる犠牲者を減らすために、一人ひとりが少しずつ努力し、危険因子を取り除いていくことがもっとも重要になる。

 NCDアライアンスでは、NCDによる死者を25%減らすことが優先すべき目標に掲げられた。目標実現の鍵となるのは「糖尿病と肥満の増加を止めること」。そのために8分野の25項目で具体的な目標が設定された。

適度な運動を心がける
運動不足が原因となる生活習慣病を10%減少
 ウォーキングや軽いジョギングなどの適度な運動は、健康にプラスに働く。自分の体力に合った適度な運動を繰り返すことが大切だ。最初は1日10分程度からスタートし、徐々に増やして1日30〜60分、歩数にして1日4000〜8000歩、週3回以上を目指して歩こう。
アルコールは控えめに 飲み過ぎに注意する
アルコールの有害な摂取を10%減少
 アルコールの過剰な摂取は高血圧、心疾患、がん、肝障害、睡眠障害、脳機能障害などの原因となる。
塩分のとりすぎを防ぐ
塩分摂取量を30%減少
 食塩を多く摂っている人ほど血圧が高くなりやすい。家族に高血圧の多い人や高齢者では、食塩を多くとると血圧が上がる人が多い。
血圧を下げる
高血圧の状態にある人を25%減少
 適切な降圧治療(高血圧症の治療)は高血圧患者に多くの有益な効果をもたらす。高血圧だと診断されたら、自覚症状がないから平気だとも思わずに、早く治療を始めよう。
バランスのとれた食生活をおくる
 食べすぎを防ぐために、腹七分目を目安にしよう。食品の種類を多くとり栄養バランスを良くしよう。脂肪分を控えめにし、野菜や青魚を多めにとろう。1日3食をきちんと規則正しくとり、間食や夜食は控えよう。
睡眠不足や精神的ストレスを避ける
 規則正しい生活リズムを保ち、適正な睡眠時間を保とう。ストレスの影響を長く残さないように運動をしたり、趣味の音楽を聴くなど、好きなことをしてリラックスしよう。
煙のない健康な社会を目指す
喫煙者を30%減らし、未成年者の喫煙をゼロにする
 たばこは脳卒中、心筋梗塞、がん、そして肺気腫の原因であり、がんの6割は禁煙することにより予防できるとされる。また喫煙者だけでなく、受動喫煙により周辺にいる人の健康にも重大な害を及ぼす。たばこを吸う人は禁煙しよう。

WHO Member States make progress on noncommunicable diseases

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