トマトの豊富なリコピンが脳卒中を予防する効果
2012年11月16日 16:39
 トマトに豊富に含まれるリコピンはこれまで、脳卒中や心臓病などの生活習慣病の危険性を下げるほか、2型血糖値などを改善することが報告されている。東フィンランド大学の研究チームは、リコピンが脳卒中の予防に有効とする研究結果を、米医学誌「Neurology」に発表した。

 カロテンは野菜や果物などに含まれる赤色やオレンジ色の色素成分。カロテノイドを多く含む食品は緑黄色野菜、柿、あんず、柑橘類、すいかなどの果物のほか、とうもろこし、わかめやひじきなど海藻類などがある。

 リコピンはカロテノイドのひとつで、強い抗酸化作用をもつことが知られる。リコピンは主に生のトマトやパプリカやスイカのほか、ケチャップ、トマトジュースなどのトマト加工食品にも含まれる。

 フィンランドの東フィンランド大学のJouni Karppi氏(公衆衛生・臨床栄養)らは、フィンランド・クオピオで行われた研究に参加した46〜65歳の男性1,031人を対象に、リコピンを含む主要カロテノイド、α-トコフェロール(ビタミンE)、レチノール(ビタミンA)の血液中の濃度と脳卒中との関係を検討した。

 12.1年(中央値)の追跡期間中に67人が脳卒中を発症し、うち50例は脳梗塞だった。年齢や検査年、体格指数(BMI)、血圧、喫煙習慣などの要因を調整して解析した結果、血清リコピン値の濃度によって4つに分けたうちのもっとも高いグループは、もっとも低いグループと比べて脳卒中リスクが55%低く、脳梗塞リスクが59%低か

 他のカロテノイド(αおよびβ-カロチン)、α-トコフェロール、レチノールには脳卒中予防効果は認められなかったという。

 「研究では、野菜や果物を十分にとることで、脳卒中の危険性を下げられることがあらためて示された。トマトなどの野菜や果物を1日当たり5サービングとれば、必要なリコピンを摂取できるだろう」とKarppi氏は述べている。

Can Eating Tomatoes Lower the Risk of Stroke?(米国神経病学会 2012年10月8日)

© 2014 Soshinsha.
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

「なぜ運動が良いのか」メカニズムを解明 筋肉ホルモンが心臓を保護 2018.10.03
サッカーで糖尿病を予防 サッカーは骨を丈夫にできる最適な運動 2018.10.02
加齢や健康について周囲に話せるシニアは「幸せ度」が高い 意識調査 2018.10.02
乳がんの新たな検査法を開発 マンモグラフィーの欠点を克服 神戸大 2018.10.02
【9/10〜9/16は自殺予防週間】SNS(LINE・チャット)相談できます! 2018.09.13
「ミドリムシ」の成分が血糖値の上昇を抑制 期待できる健康効果 2018.09.13
糖尿病患者さんに向けて「血糖トレンド」啓発キャンペーンを始動 2018.09.06
「コーヒーは健康に良い」は本当か 何杯までなら飲んで良いのか? 2018.08.30
「第4回がん撲滅サミット」を11月18日(日)に東京ビッグサイトで開催 2018.08.30
介護予防に効果がある「百歳体操」の動画 大阪市が吉本興業と共同制作 2018.08.30
簡単な体力テストで糖尿病リスクが判明 握力やバランス感覚が重要 2018.08.24
「社会的な孤立」「閉じこもり」は危険 高齢者の死亡リスクが2倍超に 2018.08.07
「介護離職」が年間に9.9万人 働きながら介護は346万人 「介護離職ゼロ」の目標遠く 2018.08.07
世界の8.5億人が「腎臓病」 腎臓病の恐ろしさを知らない人が大半 2018.07.20
【健やか21】避難所生活で健康に過ごすための注意点(厚労省) 2018.07.20
「入浴」に健康増進のプラス効果 週5回以上の入浴が心血管を保護 2018.07.20
【健やか21】平成30年度 家族や地域の大切さに関する作品コンクール 2018.07.17
「熱中症」と「エコノミークラス症候群」を予防する方法 被災地で緊急課題に 2018.07.17
子育て中の親のスマホ依存が子どもに悪影響 スマホを置いて対話を 2018.07.17
「超加工食品」がメタボ・糖尿病・がんのリスクを高める 保健指導にも影響 2018.06.28
作りおきに「食中毒」リスク 冷蔵庫保管でも「においで判断」はNG 2018.06.28
「笑い」が糖尿病やメタボ、がんを改善 よく笑うと健康効果を得られる 2018.06.06
「ミドリムシ」からメタボを改善する成分 「痩せるホルモン」を促進 2018.06.06
乳がんと大腸がんを尿検査で早期発見 簡便ながん検査を実用化 2018.05.02
糖尿病の発症前に「慢性腎臓病」(CKD)は悪化 検査で早期発見を 2018.05.02
【連載紹介】何をどう食べるか―体験から得た震災時の食の"知恵袋" 2018.05.02
「プロポリス」が認知機能の低下を抑制 7年間の国際研究で判明 2018.04.27
【健やか21】平成30年度「児童虐待防止推進月間」の標語を募集します! 2018.04.27
夏の夜は「心筋梗塞」の増加に注意 季節の日照時間によって発症に差 2018.04.26
糖尿病リスクは「雨」? 久山町研究の成果で「ひさやま元気予報」 2018.04.19
Copyright ©1998-2013 Soshinsha.
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
日本臨床内科医会プロジェクト
大人の健康生活ガイド facebook
更新情報配信中!
あなたの年代の“平均余命”
知っていますか??
お住まいの地域の「健康リスク」
“死因別死亡率”
病気別ガイド - 原因・症状・対策 -
あなたの脳は大丈夫?

第11回 読み書き「難読漢字・花偏」

難読漢字の読みに挑戦する問題です。何故そのような漢字になったのか調べてみるのも脳の活性化につながります。(2013/2/20)

 続きはこちら