寒い時期は注意 洗濯物の部屋干しは健康に悪影響
2012年11月26日 18:27
 寒い時期は、晴れなければ洗濯物も乾きづらいうえに、長時間窓を開けておくのは辛い。部屋干ししたまま窓を閉め切って湿気を溜めこんでしまうという人はいないだろうか。そんな部屋干し派ならば要注意だ。「部屋干しは健康に悪影響を及ぼすおそれがあり、特に喘息やアレルギーをもっている人にとってはよくない」との研究が発表された。

 英グラスゴー芸術大学のコリン ポーティアス教授率いる研究チームは、100軒の家庭を対象に、洗濯物の室内干しと部屋の湿気、カビ、ダニに関する調査を行った。調査は、2011年〜2012年にかけての冬の寒い時期に行った。

 暖かい季節は外干ししていても、寒くなると室内干しをするという人が多く、全体の87%もの家庭で冬は室内干しをしていた。そのうち3分の2は暖房器具の近くに洗濯物を干していることも分かった。

 この室内干しが室内の湿気を30%上昇させる原因になっていた。実際に、調査対象となった家庭のうち75%は、室内の湿度が高かった。

 「健康的で快適な室内環境で暮らすためには、適度な湿度環境を保つことが重要ですが、室内に洗濯物を干すと大量の湿気が発生するために、カビ・ダニの繁殖を促進する要因になっています」と教授は説明する。

 ダニの繁殖には気温25〜30度、湿度60〜85%が適している。高断熱の住宅ほど室内に湿気が充満しやすい。ダニは高温・多湿を好むが、住宅環境の気密化により、寒い冬場でも増殖するという。

 「カビの種類は数万種以上に上り、うち人体に害を及ぼすものはわずかですが、家庭内にも存在します。室内で日々増加したカビやダニは、喘息やアレルギーの原因となります」とポーティアス教授は語る。

 室内のダニに対するアレルギーにより気道に慢性的な炎症が起こり、悪化すると呼吸器症状が発現することがある。また、ダニアレルギー性鼻炎により、くしゃみ、鼻漏、鼻閉などの症状があらわれる。

 では、部屋干しをするときは一体どうしたらよいのだろうか。「暖房中でも、ときどき窓をあけて、換気することです。ダニの増殖は、湿度が50%以下になると激減します」と教授は説明する。ダニの特徴は体内の水分が失われやすい構造になっているが、そのためダニの増殖には湿度が絶対条件となる。

 掃除機には排気循環式や目の細かいフィルター付き掃除機などを使用し、こまめに掃除をする。ダニを通さないようにベッドシートや枕、マットにはカバーをする。また、カバーやシーツの洗濯はまめにするといった工夫が、カビやダニの繁殖を防ぐ対策になる。

Research highlights health and economic problems caused by our indoor drying habits(グラスゴー芸術大学 2012年11月2日)

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