色彩豊かな野菜と果物でリフレッシュ がん予防に有用
2012年11月27日 17:58
 秋から冬にかけては、新鮮な野菜や果物を手に入れるのに最適なシーズンだ。収穫したばかりのみずみずしい果物や野菜は、新鮮で滋養にあふれ、がんリスクを下げる効果がある。「栄養の力でがんを予防するもっとも効果的な方法は、色彩を豊かにすることです」と、がん栄養学の専門家は言う。

 マサチューセッツ州ボストン市にあるダナファーバーがん研究所のステーシー ケネディ氏(栄養学)によると、夏に果物や野菜を買うときには、地産地消を心がけるとよい。「近隣でとれた農産物を買うと、栄養価が最も高い状態のものが手に入ります。つまり、抗がん作用をもっとも期待できるということです」とケネディ氏は言う。

 では、何を買ったらよいだろうか。「栄養の力でがんを予防するもっとも効果的な方法は、色彩を豊かにすることです」(ケネディ氏)。その理由は、果物や野菜に豊かな色彩を与える色素は、有用な植物性栄養素を含んでいるからだ。

果物と野菜にはメリットがたくさんある
 果物と野菜は、飽和脂肪酸やコレステロールが少ないので、肉やパン、お菓子といった食品より低カロリーだ。多くの栄養学者は、適正な体重を維持するために、果物と野菜を食べることを推奨している。

 果物と野菜には、健康増進に役立つビタミンやミネラルが含まれるだけでなく、食物繊維も豊富に含まれる。食物繊維が多いと、消化・吸収がゆっくりになり、食後の血糖値の上昇を抑えられる。食物繊維は、便通を整え、便秘を防ぐうえでも欠かせない。

 さらに、最近注目されているのは、野菜や果物にフィトケミカルと呼ばれる植物性栄養素が多く含まれることだ。フィトケミカルには、遺伝子を傷つける物質から体を守る抗酸化作用がある。発がん物質を体から排除する酵素の働きを活性化させ、がんを予防する効果があると考えられている。

 野菜や果物を選ぶときのポイントは、色が濃ければ濃いほど、期待できる抗がん作用もそれだけ強いことだ。ケネディ氏が勧める夏の野菜や果物は、たとえば次のようなものがある。

 「最初にお勧めしたい野菜はアブラナ科の野菜です。ブロッコリー、キャベツ、芽キャベツなどの野菜に含まれるインドールというフィトケミカルは、肝臓の解毒作用を活性化し、がん予防に役立ちます」(ケネディ氏)。

 アブラナ科の野菜を多く含む食事をとる人は肺がん、前立腺がん、胃がんの発生率が低いという研究報告がある。

色彩豊かな野菜と果物でがんを予防する
 もぎたての完熟トマトのおいしさは格別だ。トマトはスーパーマーケットで一年中手に入るが、ケネディ氏は、夏は近隣の直売所などで栄養価がピークを迎える旬のトマトを買うことを勧めたいという。「トマトには、リコピンというフィトケミカルが豊富に含まれます。リコピンは前立腺がんのリスク低下に関連しています」(ケネディ氏)。

 カロテノイドという植物性栄養素が豊富なニンジンも、野菜売り場ではすばらしい選択肢となる。カロテノイドは、サツマイモやカボチャなどにも含まれる。「1日わずか2サービングのカロテノイドで、乳がんと卵巣がんのリスクを下げることが示されています」(ケネディ氏)。

 いちご、ブルーベリー、ラズベリーなどのベリー類も体によい。秋には、ベリー類が旬を迎える。ベリー類の赤や青の色素には、アントシアニンという強力な抗酸化物質が含まれる。アントシアニンは肺がん、結腸がん、乳がんのリスクを下げるという研究報告がある。

 「リンゴを毎日食べると、医師を遠ざけることができる」という古いことわざにある通り、1日にリンゴを1個食べると、咽喉がん、結腸がん、肺がん、乳がんの発症を予防できるかもしれない。

 リンゴに含まれるケルセチンというフィトケミカルは、細胞の遺伝子を保護する働きをする。「リンゴはなるべく生で、皮ごと食べることをお勧めします。皮の部分に有用な栄養素が多く含まれます」(ケネディ氏)。

 どの季節であっても大切なことは、色彩豊かで新鮮な野菜や果物を十分にとることだ。「こうした食品は食卓を楽しく彩り、おいしいだけでなく、がん発症の危険性を低下させる最良の手段になります」とケネディ氏は強調する。

Five fall foods that fight cancer(ダナファーバーがん研究所 2012年11月15日)

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