果糖コーンシロップのとりすぎで糖尿病リスクが上昇
2012年12月 4日 18:03
 ジュースやお菓子などの加工食品に使われている果糖(高果糖コーンシロップ)を大量に摂取している国で、2型糖尿病の発症が増えているという報告を、南カリフォルニア大学などの研究チームが発表した。「果糖のとりすぎが、肥満や糖尿病の原因になっている可能性がある。過剰摂取に注意したほうがよい」と研究者は警告している。
果糖は多くの加工食品に含まれている
 果糖(高果糖コーンシロップ)は、ジュースやコーラなど清涼飲料や菓子類などの、甘味の強い加工食品の材料(食品添加物)としてよく使われている。日本の食品の原材料では、「果糖ブドウ糖液糖」などと表示されることが多い。

 高果糖コーンシロップは甘味が強くコストの安く添加物として食品業界に受けいれられ普及した。フルーツジュース、炭酸飲料、シリアル、パン、ヨーグルトなど、甘味の多い加工食品に含まれている。

 ごはんやパン、パスタ、穀類、いも類や野菜などに含まれる炭水化物が複合糖質であるのに対し、果糖やブドウ糖は吸収されやすい単糖類だ。果糖を多量にとり続けると血中の中性脂肪が上昇しやすくなるという研究が報告されている。

 南カリフォルニア大学とオックスフォード大学の共同研究チームは、42ヵ国を対象に高果糖コーンシロップの消費量と2型糖尿病の有病率との関連を調べた。

 高果糖コーンシロップの摂取量がもっとも多い国は米国で1人当たり平均で年間25kgの高果糖コーンシロップをとっており、2番目に高いのはハンガリーで16kgを摂取しているという結果になった。

 日本、韓国、カナダ、ブルガリア、ベルギー、アルゼンチン、メキシコなども、高果糖コーンシロップの摂取量が比較的多かった。

果糖のとりすぎで糖尿病が20%増加
 2型糖尿病の発症との関連を調べたところ、発症率は高果糖コーンシロップの摂取量が多い国で8%であるのに対し、摂取量が少ない国では6.7%だった。高果糖コーンシロップを多くとっている国で、2型糖尿病の有病率が上昇していることがあきらかになった。

 「甘味の強い食品に対して強い食欲を感じる人は多い。しかし、高果糖コーンシロップのとりすぎは、糖尿病や肥満の増加につながるおそれがある。多くの国で糖尿病や肥満が増えているのは、懸念すべきことだ」と南カリフォルニア大学のマイケル ゴーラン氏(予防医学)は述べている。

 「果糖はブドウ糖と異なるメカニズムで代謝される。肝臓でブドウ糖より早く中性脂肪に変えられる。このことが、果糖の消費の多い米国やメキシコで非アルコール性脂肪肝の有病率が上昇している一因となっている可能性もある」とゴーラン氏は指摘している。

 「高果糖コーンシロップを多く摂取している国では、あまり摂取していない国に比べ、2型糖尿病の有病率が約20%上昇している。過剰な摂取が望ましくない成分として、トランス脂肪酸や塩分などと同等に扱った方がよい。糖尿病が増加している国では、食品に注意を促すラベルを表示するなどして、注意を喚起する必要があるだろう」と研究者は結論付けている。

High fructose corn syrup linked to diabetes(南カリフォルニア大学 2012年11月28日)

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