運動が健康寿命を延ばす 脈拍測定を行うと効果的
2013年1月11日 16:32
 年齢が上がるにつれ、体力は自然に衰えていく。しかし、「効果的な運動を続けていれば、年齢以上に体を若く保つことができる」と研究者は指摘している。
50歳からの運動 35歳を超えると筋力と基礎代謝は低下
 ほとんどの人は年齢が35歳を超えると、筋力と基礎代謝が低下していく。食事の量が変わらない場合であっても、体のカロリー消費量は低下していくので、肥満になりやすくなる。

 「ある年齢を過ぎると、まったく運動をしなければ、平均して体重は年間に約1.4kg増えていきます。これは10年間では約14kgに相当します。カロリー摂取量(食事)とカロリー消費量(身体活動)のバランスを調整するために、運動や身体活動を増やすことが効果的です」と、シカゴのロヨラ大学医学部のKeith Veselik博士は話す。

 「生活習慣病を予防したり改善するためにも、運動を続けることが重要です。運動は大きな医療上の恩恵をもたらします。生活習慣病のリスクの高い人であっても、運動の大切さをよく理解し、継続して行えば、薬物療法と同等の便益を得られます」(Veselik博士)。

 Veselik博士は、運動プログラムは心血管を丈夫にし、筋力を高め、体の柔軟性やバランス感覚の向上につながると強調する。これまで運動を行ってこなかった人や、糖尿病や高血圧症などの慢性疾患をもっている人は、医師のアドバイスを必要とする場合があるが、ほとんどの人は適切に注意すれば安全に運動を行うことができるという。

 「いきなりマラソン大会に出場するといった、大きな目標を設ける必要はありません。身近な場所で、取り組みやすい運動を始めることで、十分に効果を期待できます。医師に相談して、自分の危険因子についてよく理解し、効果的な運動プログラムをつくることが大切です」。

脈拍測定を行い効果的な運動を
 ある程度の負荷を身体に与えないと運動の効果は得られない。しかし、「きつい」とか「ややきつい」という感覚だけでは、体にどれくらいの負担がかかり、どれだけ効果を期待できるかが分かりづらい。心拍数を確かめながら運動を行うと、どれだけハードな運動を行っているか正確に知ることができる。

運動の強さはどのくらい?(脈拍測定について)
 糖尿病の運動療法でおすすめできる強度は、「おしゃべりしながら続けられる」感覚です。適正な運動強度は、脈拍数をもとにして判断することができます。大まかな目安としては次の脈拍数を参考にしましょう。

 50歳を過ぎると、肩や腰の痛みを感じることが多くなる。運動不足などで筋肉が十分使われず、かたくなることが原因だ。腸腰筋や大腰筋といった、上半身と下半身をつなぎ背骨や骨盤を支える筋肉が衰えることが、こうした現象を引き起こす。

 「安全に運動を行うために、ウォーミングアップやストレッチングを入念に行うと効果的です。プールでの水中運動やエアロバイクを試してみる方法もあります。ウォーキングやランニングの際は、膝の負担を軽くするために、足に合った耐衝撃性のある靴を履き、路面が硬すぎる場所を避けるなどして工夫してください」(Veselik博士)。

ウォーミングアップ編
 糖尿病の運動療法の実際のやり方を、動画でわかりやすく紹介しています。この動画を見れば、今すぐ無理なく、手軽に運動療法が始められます。

 60歳を過ぎると、骨や筋肉・関節などが衰えはじめる。運動器の衰えは、腰や膝の痛みから気づくことが多いので、腰痛がある人は注意が必要となる。

 「軽い腰痛に悩んでいる人には、姿勢と股関節を意識した体操が有効です。腰だけではなく、全身をバランスよく鍛える運動を続けることが、腰痛予防になります。ウォーキングなどの全身の運動では、筋肉が鍛えられると同時に心肺機能が高まって血流が良くなるため、腰痛改善だけでなく基礎体力もつきます。また、体重の負荷をかけて行う運動は骨を丈夫にし、骨密度を強くします。骨粗しょう症の予防にもつながります」(Veselik博士)。

 60歳代の人では、関節の痛みに悩まされているケースも増える。運動療法は関節痛の対策にもなる。

 「運動療法を行うと股関節周辺の筋肉の柔軟性を保つことができ、関節の痛みを軽減するなどの効果があります。股関節周囲の筋肉をリラックスさせて動きをよくするためには、いすに腰掛けて室内で行う運動が役に立ちます」(Veselik博士)。

室内運動編
 室内でできる効果的な運動を紹介しています。右画像をクリックすると、動画を視聴できます。

Exercising In Your 50S, 60S, 70S And Beyond(ロヨラ大学プレスリリース 2012年5月22日)
Exercise and Physical Activity: Getting Fit for Life(米国国立衛生研究所 国立加齢研究所)

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