テレビの視聴時間が長い子供は睡眠不足や肥満になりやすい
2014年5月21日 20:10
 テレビの視聴時間が長い子供は睡眠不足におちいりやすく、肥満になる危険性も高まるという調査結果が発表された。子供の長時間のテレビ視聴には注意した方がよさそうだ。
テレビを見る時間の長い子供は睡眠不足になりやすい
 あなたの幼い子供は、テレビを見るのが好きだろうか? そうであれば、それが原因で子供は睡眠不足におちいっているかもしれない。

 子供のテレビ視聴と睡眠時間について、米国のハーバード公衆衛生大学院とマサチューセッツ総合子供病院が共同で調査を行った。その結果、テレビ視聴時間が増えると子供の睡眠時間は短くなることが明らかになった。特に子供の寝室にテレビがあると、睡眠時間は短くなりがちだという。

 研究チームは、生後6ヵ月から8歳の子供1,864人を対象に、平均7年間追跡して調査した。研究に参加した母親とその子供は、妊娠中や出産後の生活スタイルが健康に及ぼす影響を長期的に調べる大規模研究「プロジェクト ビバ」に登録していた。

 乳幼児がテレビのついている部屋で何時間過ごしたか、子供が成長してからテレビを毎日何時間見ているか、4〜7歳児ならばテレビのある寝室で寝ているか、子供の睡眠時間などを調査した。これは、テレビと子供の睡眠時間の関連を調べたはじめての研究だ。

 その結果、テレビ視聴時間が増えると睡眠時間が短くなる傾向がみられた。テレビを観る時間が1時間長くなるにつれ、睡眠は平均7分短くなることが判明した。この傾向は男の子で強かったという。

 たった7分と思う人もいるかもしれない。しかし、それが毎日積み重なれば、慢性的な睡眠不足におちいる。また、テレビの刺激により睡眠の質が低下し、夜中に目を覚ましやすくなるという。

 「子供がテレビを長時間視聴すると、睡眠時間は短くなります。睡眠不足は子供の体や心の発育に悪い影響をもたらし、成績不振などを引き起こすおそれがあります」と、研究を主導したハーバード公衆衛生大学院准教授のエルシー タベラス氏(栄養学)は指摘している。

テレビを見る時間の長い子供は肥満になりやすい
 タベラス氏は過去に行った研究で、テレビを視聴する時間の長い乳幼児は、成長してから肥満か太り過ぎになる危険性が高くなることも確かめている。

 研究チームは915人の乳幼児を対象に、生後6ヵ月から3歳になるまで追跡して調査した。

 その結果、2歳までの間に、1日の睡眠時間が12時間未満だった子供は、より長く眠った子供に比べ、3歳になって肥満や太り過ぎになるリスクが2倍に増加することが判明した。

 「これまで、大人や若者を対象とした調査では、睡眠不足が慢性化すると肥満になりやすいことが分かっていましたが、乳幼児でも同様であることが確かめられました」と、タベラス氏は言う。

 生後6ヵ月から2年までの乳幼児の平均睡眠時間調べたところ、1日あたり平均12.3時間だった。586人の幼児は12時間以上の睡眠をとっていたが、329人は12時間未満だった。

 3歳の時に肥満になった子供は83人だった。睡眠時間が長い子供では肥満の割合は7%だったが、睡眠時間が短い子供では12%上昇した。テレビ視聴と睡眠時間の関連を調べたところ、毎日2時間以上テレビを観て、睡眠時間が12時間未満だった子供では、肥満の割合が16%に増加した。

 「幼い子供は、長い睡眠時間を必要としています。テレビやインターネット、ビデオゲームなどを寝室に置いておくと、子供はそれで遊んでしまい、睡眠不足におちいったり、睡眠の質が低下しがちになります。寝室には刺激になるものをなるべく置かない方が良いでしょう」と、タベラス氏はアドバイスしている。

 子供の長時間のテレビ視聴によって、脳の高次認知機能に関わる領域が影響を受け、言語能力が低下するおそれがあるという研究も発表されている。子供の長時間のテレビ視聴には、気を付けた方がよさそうだ。

More TV watching may mean less sleep for children(ハーバード公衆衛生大学院 2014年4月16日)
Less Sleep, More TV Leads to Overweight Infants and Toddlers(ハーバード公衆衛生大学院 2008年4月7日)

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