緑茶を飲むと認知症リスクが低下 緑茶の天然化合物が効く?
2014年6月11日 17:17
 緑茶を毎日飲む人は、飲まない人よりも、物忘れなどの認知機能低下や認知症を発症するリスクが低いことが、金沢大学の山田正仁教授(神経内科学)らの研究グループの調査で分かった。

 緑茶には、カテキンなどのポリフェノール類が豊富に含まれる。これらの天然化合物に認知症を予防する効果がある可能性がある。「解明できれば、有効で安全な予防法の確立につながる」と山田教授は話している。
緑茶を毎日飲むと認知症リスクが3分の1に低下
 日本では、高齢者の増加にともない、認知症患者は急増している。65歳以上の高齢者のうち、認知症は462万人(15%)と推計される。その前段階である「軽度認知障害」の人を含めると、高齢者の30%近くが認知症または軽度認知障害を発症しているとみられている。

 研究グループは、認知症の早期発見や予防法の確立に向けて、2007年から七尾市中島町で「なかじまプロジェクト」という調査を実施している。

 2008年まで60歳以上の982人を対象に、緑茶、コーヒー、紅茶を飲む頻度を調べ、認知機能検査などを実施。5年後、認知機能が正常だった490人を対象に再調査を実施した。

 その結果、軽度認知障害か認知症を発症した人の割合は、緑茶を飲まない人で138人中43人(31.2%)に上った。これに対し、毎日緑茶を飲む習慣のある人は157人中18人(11.5%)、週に1〜6日緑茶を飲む人が195人中29人(14.9%)だった。

 緑茶を飲んでいる人の認知機能低下のリスクは、飲んでいない人に比べて3分の1から2分の1に低下したことが判明した。一方、コーヒー、紅茶を飲む習慣と、認知機能低下の関連はみられなかった。

 山田教授は「緑茶を飲む習慣が認知症を予防する可能性は、過去の研究でも指摘されている。今回の研究は、健常者を5年間、経過観察することで信頼性が高まった。この成果を認知症の予防法の開発につなげていきたい」と述べている。研究成果は米科学誌「プロスワン」のオンライン版に掲載された。

緑茶を飲む頻度と、その後の認知機能低下との関連(金沢大学プレスリリース 2014年5月15日)
金沢大学大学院 医学系研究科 脳医科学専攻 脳病態医学講座 脳老化・神経病態学
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