「機能性表示食品」を8割が認知 「疲労回復」「免疫強化」に関心
2015年11月12日 10:52
 電通の機能性表示制度専門チームはこのほど、20~60代の全国の男女1,000人を対象に実施した「機能性表示食品に関する消費者意識調査 2015」の結果を発表した。消費者の「機能性表示制度」に対する認知度は高いが、安全性や効果についての評価は低い傾向があることが分かった。
8割近くが機能性表示食品を認知している
機能性表示食品
 「機能性表示食品」制度がスタートしてから約半年が経過し、すでに116品の届出情報が公開されている。最初の商品が承認されてから22年が経過した特定保健用食品(トクホ)が、2015年2月時点で1,144品目承認され、6,135億円の市場規模となっているのに比べても、新たな市場が急速に形成されていることが示されている。

 また、注目されていた「生鮮食品」での機能性表示の届出も「三ヶ日みかん」に次いで「大豆イソフラボン子大豆もやし」が受理され、徐々に広がりをみせつつある。

 機能別にみると、内臓脂肪対策をうたうものが数多く出ている一方で、従来の食品では訴求ができなかった「睡眠の質の向上」「目のピント調節機能」「精神的ストレスの緩和」などをうたうものが受理され、より幅広い健康増進ニーズをカバーするものになっている。

機能性表示食品
 調査では「機能性表示食品制度をどの程度知っているか」と聞いたところ、「知っている」(8.1%)、「ある程度知っている」(29.5%)、「名称を聞いたことがある程度」(41.5%)となり、合計の認知は79.1%となった。制度が導入されて半年で認知率が8割近くまで上昇していることが示された。

 全体の40.0%が制度や表示のある商品への興味・関心をもっている一方で、実際に試したことがあるという人は全体の7.3%にとどまった。同チームは、特定保健用食品(トクホ)がマークのみを含めると100%に近い認知を得ていることと比較し、「興味はあるが実際の購入はまだこれから、という人が多く、今後のユーザーが拡大すると予測される」とコメントしている。

 また、機能性表示食品を摂取している人のうち、トクホ表示のある商品を飲んだり食べたりしている人の割合は65%を超えることが分かった。「もともとトクホを摂っている人が、機能性表示食品についても試していることがうかがえる」と分析している。

機能性表示食品
トクホに比べると安全性や効果の評価は低い
 制度の内容を改めて説明した上で、機能性表示食品とトクホの印象を比較したところ、「安全性が高そう」(機能性表示食品 13.4%、トクホ 27.3%)、「効果が高そう」(同13.6%、同31.5%)、「信頼できそう」(同14.2%、同33.0%)といった項目で差が出て、機能性表示食品の評価が低くことが分かった。トクホに比べると、機能性表示食品は国の承認ではないという点での安全性評価や信頼感は低いことから、「制度の正しい理解や安心感の訴求が課題だ」と指摘した。

 続いて、健康に良いとされる食品に支出できる金額を調べたところ、現在「何らかの健康機能がある食品を摂取している層」は月平均4,671円、「健康に良いとされる食品を摂取していない層」でも月平均1,567円の支出をしてもよいと回答。全体の平均は3,210円となり、商品に対する効果や信頼感が高まれば、市場の拡大が予想されるという。

 機能性表示制度を知ったきっかけは「テレビ番組」(50.1%)がもっとも高く、次いで「店頭で見た商品」(31.0%)、「新聞記事」(23.6%)となっており、制度のスタート前後にさまざまな健康番組やニュースで取り上げられたことが認知拡大に影響を及ぼしている。

「内臓脂肪や体脂肪を減らしたい」という期待が多い
 健康機能のある食品で得られる効能効果で関心が高いものは、男性は「内臓脂肪を減らす」(62.8%)、「体脂肪を減らす」(59.4%)、「疲労を軽減する」(59.0%)、女性は「疲労を軽減する」(72.2%)、「免疫機能をサポート」(69.2%)、「強い骨を維持」(67.6%)が上位となった。市場では内臓脂肪や体脂肪領域の機能性表示食品が活況を呈しており、男性でのニーズが高まっている。一方、女性では、これまでトクホではうたわれてこなかった「疲労回復」や「免疫」などの健康機能に関心が集まっている。

電通

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