「不健康な食事」が原因で40万人が死亡 半数の命を救える 米調査
2017.03.22
 米国で不健康な食事が原因で、心臓病や心血管疾患、2型糖尿病などを発症し死亡する人は、年間40万人に上るという研究結果が発表された。
 健康的な食事に切り替えれば、そのうち半数近くの命を救うことができるという。
健康的な食事で半数近くの命を救える
 不健康な食事を続けているために、心筋梗塞などの心血管疾患や2型糖尿病を発症し、米国では年間に約22万2,100人の男性と、19万3,400人の女性が死亡しているという概算が、米国心臓学会(AHA)のサイエンス セッションで発表された。

 「調査したところ、健康的な食事により、米国で心血管疾患が原因で死亡する人の半数近くを救える可能性があるという結果になりました」と、ワシントン大学の健康測定基準・評価研究所の国際医療学部のアシュカン アフシン氏は言う。

 「塩分の過剰摂取やトランス脂肪酸などの摂取は勧められませんが、野菜や果物、全粒粉、魚、ナッツ類などの健康的な食品は積極的に摂取するべきです」としている。
野菜や果物の不足が死亡の11.5%に影響
 研究チームは、「米国健康・栄養調査」(NHANES)の1990~2012年のデータから、健診と生活スタイルについての調査を抽出し、栄養状態や循環器疾患による死亡との関連について、国連食糧農業機関(FAO)のデータなどを使用し解析した。

 その結果、「健康的な食品」を摂取していないことで、心臓病や心血管疾患などのリスクが上昇することが判明した。

 野菜や果物の不足は死亡の11.5%に、全粒粉の不足は死亡の10.4%に、ナッツ類の不足は死亡の11.6%に、過剰な塩分の摂取は死亡の9%に、それぞれ関連していることが明らかになった。
健康的な食事を奨励 飽和脂肪酸は5~6%未満に
 米国心臓学会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)は2013年に、健康的な食事を促すために、食事ガイドラインを発表した。そこでは、▽野菜や果物、▽全粒粉、▽低脂肪の乳製品、▽皮を取り除いた鶏肉、▽魚、▽ナッツ類、▽大豆、▽植物性油脂などを食事に取り入れることを推奨している。

 米国農務省(USDA)などが作成した「米国人のための食生活ガイドライン2015」では、糖類から摂取するエネルギーは1日の総摂取エネルギーの10%未満に、食塩は1日5.8g以下、飽和脂肪酸のエネルギー量は総摂取エネルギーの5~6%未満に抑えることを推奨している。
塩分の摂取量は1日3.8g以下が目標
 勧められない食品は、トランス脂肪酸が含まれる食品だ。トランス脂肪酸は、水素添加によって製造されるマーガリン、ファットスプレッドや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などに含まれている。

 また、塩分の摂り過ぎも高血圧や心疾患の増加の原因になっている。加工された赤身肉や、高カロリーの菓子類や清涼飲料も勧められない食品だ。

 「AHAが推奨する一般的な成人の食塩摂取目標量は1日3.8g以下です。平均的な米国民の塩分摂取量は目標値をはるかに上回っています」と、アフシン氏は言う。

 AHAによると、塩分の摂取量を1日3.8g以下に抑えると、高血圧の25.6%を予防でき、3兆円(262億ドル)の医療費を節減できるという。

Unhealthy diets linked to more than 400,000 cardiovascular deaths(米国心臓学会 2017年3月9日)
Break Up With Salt -Sodium Reduction Initiative-(米国心臓学会)
(mhlab)  
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