じんましんは「日常生活に影響」 突然に激しいかゆみを伴い発疹が
2017.06.01
 突然、皮膚に激しいかゆみを伴う発疹が現れる「じんましん」。慢性じんましんの影響は男性よりも女性の方が大きいことが、調査で明らかになった。
じんましん患者の4割が「日常生活に影響」
 じんましんは、膨疹と呼ばれる紅斑を伴う一過性、限局性の浮腫が病的に出没する疾患であり、その多くは痒みを伴う。これらの症状は仕事や学業の能率を著しく低下させ、日常・社会生活上の問題となり、患者の生活の質を大きく損う。

 製薬企業のノバルティス ファーマが、慢性じんましん患者200人を対象に行った調査によると、過去4週間にじんましんを発症している患者の約4割が「ストレスがたまる」「仕事・家事・学業で集中が妨げられる」など、日常生活に何らかの影響を受けている。

 また、慢性じんましん患者の約3割で、症状が出ていない時でも、じんましんを意識してしまうため生活にマイナスの影響があると回答し、心理的負担が大きいという実態が浮かび上がった。

 調査によると、過去4週間でじんましん症状が出た患者の症状発現平均日数は11.3日であり、月の3分の1以上症状に悩まされる患者が多く、症状の継続時間は平均4.1時間だった。発症時間帯は「夜」がもっとも多く、全体の約4割だった。

 過去4週間でじんましんを発症している患者の約4割が、症状が出た際に日常生活に影響があると回答した。具体的な影響は、「イライラする、ストレスがたまる」「仕事・家事・学業で集中が妨げられる」「眠りにつくのが妨げられる」などだった。
じんましんの負担は女性の方が大きい
 これら日常生活や心理面への影響は、どちらも女性の方が負担に感じる傾向にあり、特に「睡眠中に起きてしまう」「肌を露出できない」「衣類を選ぶ際に素材を気にしないといけない」といった回答が女性から多く得られた。

 「女性に特徴的な慢性じんましんの影響が明らかになりました。患者と医師が積極的にコミュニケーションを取ることで、症状について諦めず、生活の質の改善を目指すことが大切です」と、猪又直子・横浜市立大学 大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学准教授は言う。

 じんましんを起こす原因がわかっている場合は、その原因を取り除き、避けるのが治療法となる。例えば物理性の刺激であれば締めつける衣類を避けるなど服装を工夫したり、アレルギーがあれば原因となる特定の食品や薬を避けるといった対処を行う。

 原因が特定できなかったり、特定できても避けきれない場合は、「抗ヒスタミン薬」の服用が治療の基本になる。抗ヒスタミン薬は血管や知覚神経がヒスタミンの刺激を受けないようにブロックし、反応が起きるのを防ぐ。

 最近では、血中や皮膚内の遊離IgEに結合し、免疫に関係する肥満細胞(マスト細胞)と呼ばれる血球系の細胞や、白血球の一種である好塩基球の活性化などを抑制することで、慢性じんましんのそう痒・膨疹といった症状を抑制する薬剤も治療に使われている。

 「長引くじんましんで日常生活に影響がある場合は、症状改善のために皮膚科専門医を受診することをお勧めします」と、秀道広・広島大学大学院医歯薬保健学研究科皮膚科学教授はアドバイスしている。

蕁麻疹-皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
(mhlab)  
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