「うなずく」という動作だけで、相手に与える印象は4割も良くなる
2017.10.26
 相手がうなずきながら話を聞いてくれると、嬉しくなる、話が通じている気がする――そんな気持ちを抱いたことはないだろうか。人と対面した時、うなずくだけで好感度のポイントが最大40%もアップすることを実験で確認したと、北海道大学と山形大学の研究グループが発表した。
「うなずく」という動作だけで、相手に与える印象は変わる
 世界中の多くの国で、同意する場合はうなずき、拒絶する場合は首振りが用いられている。これらの動作は、態度を相手に伝える上で重要な役割を果たしていると考えられている。

 人は、相手の「うなずく」という動作を手がかりに、「この人は性格が良さそうだ」「好ましい」「近づきやすい」と判断しているという研究結果を、北海道大学と山形大学の研究グループが発表した。

 研究グループは、うなずき、首振り動作を操作し、人物の印象(魅力、好ましさ、近づきやすさ)を評価する実験を行った。

 その結果、うなずいた場合は、好ましさと近づきやすさの評定値が首振りや静止したままの場合に比べて30〜40%上昇した。

 このことから、評価と無関係な動作でも、うなずくという動作は相手に近づきやすい印象を与え、ポジティブな評価に結びつきやすいことが分かった。

 研究は、北海道大学大学院文学研究科の河原純一郎准教授が、山形大学学術研究院の大杉尚之准教授(認知心理学)と共同で行ったもの。
「うなずき」が人物の印象に与える効果を検証
 研究グループは、これまでの研究で、お辞儀が魅力の上昇をもたらすことを発見していたが、単にうなずくだけ、首を横に振るといったさらに単純な動作が印象形成にどのような影響を及ぼすかは不明だった

 そこで、コンピューター・グラフィックスで作った48人の顔をモニター画面に映し、18歳以上の男女計49人に見せて動画ひとつごとに人物の印象(魅力、好ましさ、近づきやすさ)を1〜100の範囲で評定してもらった。比較のため、動かないでじっとしている映像に対しても同様の評定をした。

 その際、正面を向いてかすかにほほえんでいる顔のほかに、その顔のまま首を縦に振ってうなずく動作、左右に首を振る動作をしている動画を加えた。そうることで、画面で見せる顔に表情の変化はなく、声もないので、「うなずき」「首振り」という動作だけで、見る人に与える印象などの影響を調べることができる。

 その結果、「うなずき」の動作を見た場合は、ただ正面を向いている顔のときに比べて、「好ましさ」の値は18%、「近づきやすさ」の値は32%上昇した。「首を横に振る」動作に比べると、それぞれ30%、40%も上昇した。

 また、「うなずき」の動作が「見た目の好ましさ」「近づきやすさ」「性格の好ましさ」といった印象にどれだけ影響するかを調べたところ、何も動きがない場合に比べ、「見た目の好ましさ」が6%上昇したのに対し、「性格の好ましさ」は19%も上昇した。

 今回の研究は、「うなずき動作」をしている人物を見るだけで、その印象が変わることを検証したはじめてのものだ。

 研究グループは、今回の研究が「マナーやホスピタリティ教育、ヒューマノイドロボットの評価などに役立つ」としている。

北海道大学大学院文学研究科
山形大学人文社会科学部認知科学研究室
Effects of head nodding and shaking motions on perceptions of likeability and approachability(Perception 2017年9月24日)
(mhlab)  
© 2014 Soshinsha.
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。

「買物弱者」問題は深刻 700万人に増加 対策事業の半数以上が赤字 2017.10.26
「うなずく」という動作だけで、相手に与える印象は4割も良くなる 2017.10.26
「買物弱者」問題は深刻 700万人に増加 対策事業の半数以上が赤字 2017.10.19
脳の健康を保つための「ライフ シンプル 7」 認知症は予防できる 2017.10.19
30代後半女性の体力が最低に 高齢者は過去最高 体力・運動能力調査 2017.10.19
「低カロリー食」で老化を防げて寿命も延びる 腹八分目で若返ろう 2017.10.05
妻が肥満だと夫は糖尿病になりやすい 家族対象の保健指導が効果的 2017.10.05
座り続ける生活で死亡リスクは上昇 「30分ごとに体を動かそう」 2017.09.22
「肥満」と「うつ病」のダブルパンチ 体重コントロールは脳にも良い 2017.09.22
高齢者の事故 注意を呼び掛けるだけでは不十分 消費者庁が報告 2017.09.22
肉を食べ過ぎると糖尿病リスクが上昇 魚を食べるとリスクは低下 2017.09.14
「ポケモンGO」は働く人のメンタルヘルスに有効 初の科学的な検証 2017.09.14
精子の健康改善にくるみが有効の可能性 酸化ストレス抑えて運動性など向上 2017.09.08
【健やか21】フォトコンテスト2017作品募集中! 2017.09.08
うつ病を「インスタグラム」の投稿写真から早期発見 70%の精度で特定 2017.09.08
「介護職員が不足」が6割 3年連続で悪化 介護労働実態調査 2017.08.31
世界中で近視が急増 ウォーキングで自然光を浴びると近視対策に 2017.08.31
【参加者募集】 働く女性の乳がんセミナー「乳がん患者さんの恋愛・婚活・結婚生活」 2017.08.25
健康食品で「肝障害」 黄疸・倦怠感などの症状が 国民生活センター 2017.08.25
週3~4回の「飲酒」が糖尿病リスクを低下 アルコールは糖尿病に良い? 2017.08.16
がん患者の家族が経験する葛藤の実態 がん患者支援に向けた調査結果 2017.08.16
【参加者募集】 働く女性の乳がんセミナー「乳がん患者さんの恋愛・婚活・結婚生活」 2017.08.10
日本の脳卒中の発症者は年間29万人 半分以上が死亡や介護が必要な状態に 2017.08.07
犬の散歩は運動になるか? 運動不足を解消するのに効果的である可能性 2017.08.07
糖尿病の最新全国ランキングを発表 ワーストは青森県 ベストは愛知県 2017.07.27
がんサバイバーたちの「生きる力」を表現 がんと生きる、わたしの物語 2017.07.27
熱中症を防ぐための5ヵ条 熱中症は軽症のうちに対処すれば怖くない 2017.07.20
ウォーキングで下半身を強くすると運動を続けやすい 「老化は足から」 2017.07.20
災害時の心のケアをする専門家チーム「DMORT」 被災者の悲嘆に対応 2017.07.14
カフェインの過剰摂取は危険 厚労省が注意「健康リスクを知って」 2017.07.14
Copyright ©1998-2013 Soshinsha.
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
10月8日は、糖をはかる日
大人の健康生活ガイド facebook
更新情報配信中!
あなたの年代の“平均余命”
知っていますか??
お住まいの地域の「健康リスク」
“死因別死亡率”
病気別ガイド - 原因・症状・対策 -
あなたの脳は大丈夫?

第11回 読み書き「難読漢字・花偏」

難読漢字の読みに挑戦する問題です。何故そのような漢字になったのか調べてみるのも脳の活性化につながります。(2013/2/20)

 続きはこちら