作りおきに「食中毒」リスク 冷蔵庫保管でも「においで判断」はNG
2018.06.28
 見た目やにおいに変化がなくても食中毒が発生する可能性があることや、主婦の間で調理器具への除菌が浸透していないことが明らかになった
包丁・まな板・タッパーに菌が付いているケースが
 食中毒は見えない細菌との戦いだ。特に高温で湿度が高い夏や梅雨時は、食中毒を引き起こす細菌が増えやすい環境になるので、日頃から食材の扱いに注意が必要となる。

 家庭用洗剤などを手がけるジョンソンは、作り置き料理での食中毒菌の繁殖状況について検証し、全国の働く主婦を対象にインターネットでアンケートを実施した。

 加熱調理しても、その食材を菌がついたまな板の上や包丁で切ったり、菌のついたタッパーに保存したりすると、作りおき料理に菌がついてしまう可能性がある。見た目やにおいに変化がなくても食中毒が発生する量の菌が存在している可能性があることや、主婦の間で調理器具への除菌が浸透していないことが明らかになった。

 たとえまな板・包丁・タッパー等の調理器具を食器用洗剤で洗っても、菌が付着したふきんなどで拭いた場合は、同様のリスクがある。厚生労働省が推奨する食中毒対策にも、調理器具の消毒が挙げられている。
菌が付着していても見た目やにおいでは分からない
 検証では、作りおきをする際の調理器具(包丁・まな板・タッパー)に食中毒リスクがある菌(黄色ブドウ球菌)が付着していたケースを想定し、長期保管時の菌の増殖を調べた

 菌が付着した包丁・まな板を用いて、加熱調理した鶏肉を切り分け、タッパーに入れた状態で冷蔵庫で7日間保管した。その結果、初日には料理に食中毒が発生するレベルの菌が付着しており、その量の菌が7日間付着し続けていても、鶏肉の見た目には変化がみられなかった

 食中毒菌は少量の付着でも食中毒を引き起こす可能性があり、見た目やにおいにはほとんど影響がなくても、注意が必要であることが明らかになった。
調理器具への対策はまだ浸透していない
 また、梅雨時に「作り置き」を行い、食中毒対策をしていると回答した20〜40歳代の働く主婦1,000人を対象に、食中毒を防ぐための具体的な対策を聞いた。

 その結果、「肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手指を洗う」(73.9%)、「時間が経ちすぎたものは思い切って捨てる」(71.8%)などが上位に上がったが、まな板・包丁・タッパーなどの調理器具を除菌・殺菌しているという人は10%を切っており、調理器具への対策はまだ浸透していないことが分かった。

 さらに、食中毒対策として調理器具にアルコール除菌をしている人にそのタイミングを聞いたところ、「使用後、洗って乾いた後に吹きかける」(42.5%)、「使用後、洗って濡れた状態のうちに吹きかける」(28.8%)と、使用後が多かった。
「作りおき」での食中毒対策 調理器具への対策が課題
 調査結果について、今回の検証と調査を監修した衛生微生物研究センター主席研究員の李新一氏は、「加熱調理で除菌した料理も、汚染された調理器具に触れると、再度細菌が付着し、食中毒リスクが 高まってしまいます。調理器具に細菌が付着しているかどうかは肉眼で判断できないため、調理器具は適宜アルコールや熱湯などの適切な方法で除菌し、食中毒リスクを高めないように心がけましょう。」と述べている。

 加えて、「乾いた状態で吹きかけることで、アルコール濃度の高い状態が保たれ、より除菌効果を発揮します。アルコール除菌剤を食中毒対策として使用する際には、"使用直前"に"調理器具が乾いた状態"で吹き付けるのがもっとも効果的です」とアドバイスしている。

 忙しい人には便利でありがたい作り置き料理だが、調理後は食材を冷蔵庫で保存しても細菌は増えてしまう。しっかり除菌をする、料理はなるべく早めに食べるようにするなど、食中毒対策を講じた上で活用したい。

ジョンソン
(mhlab)  
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