日本生活習慣病予防協会
中年太りの男性は心疾患のリスク2倍に 厚労省研究班
2007.08.22
 若いころやせていても中高年になって太ると心筋梗塞などのリスクは2倍になる――厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)がこんな調査結果をまとめた。

 欧米の研究では、肥満があると心筋梗塞などの虚血性心疾患の発症リスクが高まることがさまざまな研究で確かめられているが、日本人は欧米に比べ肥満の割合が低く、虚血性心疾患との関連を10年間にわたって調べた調査は少ない。

 この調査研究は、40から69歳の男女約9万人を追跡調査したもので、岩手県、秋田県、長野県、沖縄県、茨城県、新潟県、高知県、長崎県、沖縄県の9保健所で実施した。研究結果は医学誌「International Journal of Obesity」に発表された。

肥満男性では発症リスクが高い
 研究開始時のアンケート調査で肥満指数(BMI)によって7つのグループに分けて、その後約10年間に発症した虚血性心疾患との関連を調べた。期間中に男性399人、女性119人が心筋梗塞など心臓が原因の病気で死亡した。

 標準的なBMIである23以上25未満を基準とし、グループ間で比べたところ、男性ではBMI 30以上のグループで虚血性心疾患のリスクが約2倍になることがわかった。BMI 30未満までは変わらなかった。また、女性ではBMIが30以上の肥満者でもリスクの上昇はみられなかった。

大幅な体重増は発症リスクと関係する
 20歳のころの体重を調べ、調査時点までの体重の変化と虚血性心疾患との関連も調べられた。

 20歳の頃のBMIが21.7未満で、その後体重が10kg以上増えた男性では、増減が5kgだった男性に比べ、虚血性心疾患のリスクが約2倍高いことがわかった。女性では発症した人が少なかったので、よくわからなかった。

男性は中年太りに用心
 今回の研究で、BMIが30以上の肥満男性で、欧米人と同じように虚血性心疾患の発症リスクが高くなることが確かめられた。

 研究者らは「日本人ではBMIが30以上の人の割合は欧米に比べ少ないが、日本でも肥満者の割合が増えているので、男性では中年以降の体重増加を予防することが大切」としている。

●詳しくは厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」のサイトへ
 肥満指数(BMI)、体重の変化と虚血性心疾患発症について

(TERA)  
  最新ニュース

Copyright ©2007-2010 日本医療・健康情報研究所. 掲載記事・図表の無断転用を禁じます。
この記事は治療のための医療情報ではありません。治療や療養について
詳しくはかかりつけの医師や医療スタッフにご相談ください。