日本生活習慣病予防協会
がん予防に肥満対策が必要 世界がん研究基金
2007.11.27
 世界がん研究基金(WCRF)は10月、肥満ががん発症のリスクを高めるおそれがあることを強調する報告書を発表した。

 生活習慣とがんに関する研究は、世界の9つの研究機関による学術的な調査をもとに1960年代に始められた。今回の発表は、この10年間に発表された約3,000件を加えた7,000件を解析したもの。がんの発症と野菜や肉、アルコールなどの食品の摂取や栄養摂取、運動などとの関連を5段階で評価した。

 報告書では、BMI(肥満指数)が20から25*の適正体重を維持することが、がんを予防するために重要であることが示された。肥満は食道、膵臓、大腸、乳房(閉経後)、子宮体部、腎臓の各がんの発症リスクを上げるとされた。

*日本人ではBMI 25以上を肥満としている。日本人による調査では、BMI 25で高血圧・高中性脂肪血症、27で糖尿病、29で高コレステロール血症の頻度が倍増することがわかっている。

 報告書では次のことがあきらかにされた。
  • ハムとベーコンなどの加工肉のとりすぎは大腸(結腸・直腸)がんのリスクを「おそらく確実に上げる」。加工肉をよく食べる人は、控えめにした方がよいだろう。

  • 赤身肉が大腸がんの原因となる可能性がより強まった。週に赤身肉を500g以上を食べない方がよいだろう。調理済の肉は調理前の肉700〜750gに相当する。

  • 新生児を半年間、その後も補助的に母乳で育てることが推奨される。母乳で育てることで、母親にとっては乳がん予防に、子供にとっては肥満予防につながる。

  • 栄養補助食品(健康食品)は、がん予防の観点からは特に勧められない。

  • アルコールががんの原因となる根拠がより強まった。飲酒には注意した方がよい。
 また、10年前にまとめられた報告書では野菜と果物は、がんの「発症リスクを下げる」と評価されており、今回もそれらの食品の摂取が勧められている。

世界がん研究基金
 脂肪過多はがん発症につながる(英文)

(TERA)  
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