日本生活習慣病予防協会
「歯周病が動脈硬化を促進」認知は2割 東京都調査
2009.08.17
 東京都は「歯と健康」アンケート調査を今年6月から7月にかけて都民500人を対象に実施し(回答494人)、このほど結果を発表した。9割超の人が歯の健康に「関心がある」と回答した一方で、歯周病と糖尿病や動脈硬化の関連についての認知は3〜4割にとどまることが分かった。

糖尿病と歯周病の関連、3割が認知
 都の調査にもとづく2004年の中間評価によると、幼児や学童のむし歯が減少し、40歳以上で20歯以上有する人の割合は増加している。都が推進している80歳になっても自分の歯を20本以上保とうという「8020運動」の成果があらわれているとみている。

 今回の調査でも、72.5%が「歯の健康に関心をもっている」と回答し、「どちらかというと関心がある」を合計すると全体の96.8%が歯と口腔衛生について関心をもっているという結果になった。

 虫歯や歯周病予防の取り組みとしては「歯科医院で定期健診を受ける」が43.3%、「1日1回は十分に時間(10分程度)をかけて歯を磨く」が38.7%、「フッ素(フッ化物)入りの歯磨き剤を使用する」が31.4%などが多かった。歯周病予防では、「フロスや歯間ブラシを使用する」が43.9%、「歯科医院で定期健診を受ける」が38.9%、「歯科医院で定期的に歯石除去や歯のクリーニングを受ける」が32.8%だった。

 成人の8割以上にみられる歯周病は、歯を失う原因となるだけでなく様々な病気とも関連する。アンケートでは歯周病と全身疾患の関連についても質問した。「歯周病と全身の健康について知っていること」(複数回答)を聞いたところ、もっとも多かったのは「喫煙は歯周病にかかりやすくし、歯周病を悪化させる」(43.1%)で、次いで「糖尿病だと歯周病にもかかりやすい」(32.8%)、「歯周病菌が動脈硬化を促進することがある」(20.6%)と続いた。糖尿病や動脈硬化との関連を7〜8割が認知しておらず、36.4%は「知らない」と回答した。

 咀嚼(かみ砕く)、嚥下(飲み込む)、唾液の分泌、発音(言葉を発する)、表情をあらわすといった口腔機能の維持・向上は、要介護状態の予防や悪化を防ぐ。高齢者が口腔機能を維持・向上するために行っている対策として多かったのは「歯みがき」(75.9%)、「舌みがき」(38.1%)、「口の体操」(24.7%)、「舌の体操」(18.6%)だった。

8020(ハチ・マル・二イ・マル)運動
 8020運動は、智歯(親知らず)を除く28本の歯のうち少なくとも20本以上自分の歯があれば、健康や長寿につながるとして、1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会が提唱し始められた。
 特に歯周病は全身疾患と深く関わっており、糖尿病患者で歯周病が多くみられ治りにくいことや、心臓病、低体重児出産、骨粗鬆症などとも関連があると指摘されている。また、よく噛むことは肥満の予防にもつながる。噛むことで中枢神経にはたらきかけ満腹感を得られやすくなり、食事の栄養バランスやエネルギー量の改善につながるというメリットがある。
20歯以上有する者の割合(全国)
2005年歯科疾患実態調査(厚生労働省)
平成21年度第2回インターネット都政モニターアンケート結果「歯と健康」(東京都)
お口の健康手帳−デンタルパスポート−
歯と口の健康からはじめる 食育サポートブック(東京都)

関連情報
8020推進財団

(TERA)  
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