日本生活習慣病予防協会
医療費など将来はGDP10%超 財務省研究所が報告書
2009.08.24
 財務総合政策研究所の研究会(貝塚啓明・東京大学金融教育研究センター長)は、医療サービス供給体制と医療保険制度の課題について報告書をまとめた。医療費と介護費はやがてGDPの10%を超えると予想し、少ない資金で十分な効果を生みだす医療体制が喫緊に求められ、総合医の確立が地域医療崩壊を防止する打開策になると指摘している。

 先進国では共通して医療費と介護費の公的支出が国内総生産(GDP)の10%を超えており、日本も例外ではない。報告書では、日本の医療制度は社会経済の変化に十分に対応できておらず、医師不足や医療保険財政のひっ迫、若い世代から高齢者世代への所得分配など、さまざまな問題が生じていると指摘した。医療の「コスト」の面だけでなく、「バリュー」の面も重視し、少ない資金で十分な効果を生みだすパラダイムシフトが重要としている。

 病院経営は、医師・看護師の不足や、医療供給体制、医療費抑制政策による不採算経営など問題を抱えている。開業医のレベル向上と専門医の厳格化・適正な評価、コメディカルの専門性を高める教育と権限の拡大、過剰な病院数と病院当たりの過小なスタッフ数の是正など、問題解決のための方策(15項目)を提言している。

 総合的な診療能力のある「地域医療医(総合医)」がかかりつけ医として、どのような医療問題にも対応できるよう適正な割合で存在することが重要で、総合医と大都市などの各科の専門医や高度医療機関と連携することで、地域での医療問題は解決が可能になると強調している。そのため、現状では各科の専門医の育成に主眼をおかれている傾向があるが、今後は総合医の育成にも力を入れ、各科の専門医と総合医がバランスよく地域に配置できる医師供給体制も考慮しなければならないとしている。

報道発表「持続可能な医療サービスと制度基盤に関する研究会」(財務省)

(TERA)  
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