日本生活習慣病予防協会
【協会けんぽ】 景気悪化で保険料率の引き上げも検討
2009.09.18
 中小企業の従業員や家族ら約3500万人が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)は17日、2008年度収支決算を発表した。2007年度に続いての赤字決算で、収支は医療分で2290億円、介護分で248億円の赤字となり、全体では2538億円の赤字となった。景気悪化の影響で保険料収入が落ち込んでおり、今後も厳しい状況が見込まれている。

 全体では収入が7兆7029億円なのに対し、支出は7兆9567億円で、前年度に比べ1186億円の悪化となる2538億円の赤字になった。被保険者が減り、景気の悪化で従業員の賞与や給与が減り、保険料収入が減る一方で、高齢化で保険給付費は膨らんでいる。2008年度の保険料収入は前年度より1.5%減の6兆6742億円、保険給付費は同1.6%増の4兆3375億円だった。また、準備金残高は1494億円になり、前年度に比べ2398億円減少した。

 高齢化にともない1人あたりの保険給付費が増えている。2003年に患者負担が3割化、2008年まで4回にわたり診療報酬がマイナス改定され、老人保健制度の対象年齢が段階的に引き上げられているが、保険給付費の伸びは保険料収入を上回っている。

保険料収入と保険給付費の推移(総額)

数値は2003年度を1とした場合の指数
第10回全国健康保険協会運営委員会資料

 2009年度医療分の保険料収入は6兆1200億円と前年度より約800億円減少し、準備金残高は1500億円のマイナスになる見通し。収支の赤字額は3100億円に膨らむ。

 同協会では、2009年度に見込まれる赤字を解消するためには、保険料率を引き上げる必要があるとしている。保険料率を全国平均8.2%から9.0%程度に引き上げれば、準備金残高の不足分を解消でき、2010年度の単年度収支を黒字化できる見込みを示した。

 一方で、同協会運営委員会では「現在の経済情勢から保険料の引き上げは難しい」との意見も出され、いっそうの財政支援を期待している。健康保険法では協会への国庫補助率は16.4%が下限に定められており、現在の13%は財政黒字を理由に暫定的に導入された措置。政府の新年度予算編成で、補助引き上げの論議が本格化する可能性もある。

全国健康保険協会

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(TERA)  
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