大豆を食べると心筋梗塞のリスクが低下 厚労省調査
2007年12月 3日 18:36
 大豆をたくさん食べる女性は、脳梗塞や心筋梗塞になりにくいことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の調査でわかった。特に閉経後の中高年女性で顕著だった。
 大豆に含まれるイソフラボンという物質に女性ホルモンに似たはたらきがあり、動脈硬化を防ぎ、心筋梗塞などの循環器疾患の発症リスクを下げるのではないかと考えられている。

 研究班は、岩手、秋田、長野、沖縄に住んでいる40〜59歳の男女約4万人を対象に、1990年から13年間追跡して調査した。大豆やみそ汁などの大豆食品を食べた回数や量、生活習慣について記録してもらい、イソフラボンの摂取量を推定した。

 大豆の摂取頻度によって3つのグループに分け、発症リスクを比較したところ、女性では、大豆を週5日以上食べる人は週0〜2日の人と比べ、脳梗塞は0.64倍、心筋梗塞は0.55倍と低くなっていた。

 また、イソフラボンの推定摂取量を推計し多い順に5グループに分けて分析した。その結果、もっとも多く摂取した女性のグループの脳梗塞になるリスクは、最も少ないグループに比べて0.35倍と低いことがわかった。

 心筋梗塞でも、もっとも多く摂取した女性のグループの発症リスクは、もっとも少ないグループの0.37倍と低かった。

 閉経後の女性に限ると、イソフラボン摂取量が多いほど脳梗塞、心筋梗塞リスクが特に低くなることもわかった。 一方、男性ではこうした効果はみられなかった。

 イソフラボンには血中コレステロールや血圧、血糖耐性などを改善する効果がこれまでの研究で報告されている。イソフラボンだけでなく、大豆に含まれるビタミンEやn-3脂肪酸にも、心筋梗塞や脳梗塞に対する予防効果があると考えられている。

 大豆にはイソフラボンが豊富に含まれており、日本人の大豆摂取量は他の国に比べると多い。

 イソフラボンの構造は女性ホルモン(エストロゲン)と類似している。研究班は、「特に閉経のために血中エストロゲン濃度が低下した女性は、大豆を積極的に食べることで脳梗塞や心筋梗塞を予防できるかもしれない」としている。

 この研究結果は、国際的な医学誌「Circulation」11月27日号に発表された。

厚生労働省研究班「多目的コホート研究(JPHC研究)」
Circulation(英文・概要)

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