テレビの長時間視聴は体に悪い 視聴時間6時間超で余命5年短縮
2011年9月 1日 12:41
 喫煙や運動不足が健康をおびやかす危険要因であることは良く知られているが、テレビの見すぎも体にはよくないようだ。1日あたりのテレビ視聴時間が6時間を超えると、推定余命がほぼ5年程度短縮する可能性があるという研究が発表された。

 座ったまますごす時間が長い生活スタイルは、運動不足に偏りがちで、心疾患や脳卒中などの死亡リスクの上昇に関連することはよく知られているが、テレビの視聴と平均寿命との関連はこれまであまり検討されていない。

 「英国スポーツ医学雑誌(British Journal of Sports Medicine)」オンライン版に発表されたこの研究では、研究者らは、オーストラリア糖尿病学会が行った「オーストラリア肥満・生活習慣研究(AusDiab)」や、2008年のオーストリア国民健康調査のデータを検討した。

 AusDiabは1999〜2000年に開始された大規模コホート研究で、25歳以上の成人1万1000人以上の検診データを対象としている。そのなかに、調査時の最近の1週間のテレビの視聴時間を尋ねた質問も含まれている。2008年のオーストラリアの25歳以上の成人のテレビ視聴時間は、すべて合わせると98億時間に上ると推計される。このうち1日6時間以上視聴する人が1%を占めていた。

 解析したところ、テレビ視聴時間が1時間増えるごとに、成人の平均余命は22分減少するという計算になった。また、全死亡原因による平均寿命の統計をとったところ、テレビをまったく見ない人に比べて、テレビを1日あたり平均6時間見続けた人は、寿命が5年も短くなってしまうという。

 研究者らは、50歳以上の人ではテレビの長時間の視聴が、身体活動や運動の不足、肥満などと同様に、心疾患などの重大な危険因子になるおそれがあると指摘している。

 テレビを視聴しない人では統計的に、男性で1.8年、女性で1.5年平均余命が長くなるという。統計上は、例えば喫煙については、50歳以降の平均余命を4年間、つまり、たばこ1本ごとに11分短縮することを意味するが、これは30分のテレビ視聴に相当するという。

 研究者らは「この研究は、オーストラリア人のデータをもとに解析したものだが、長時間のテレビ視聴と平均寿命や疾患の発症についての関連は、他の先進国や途上国でも同様の影響があると考えられる」と述べている。

Daily TV quota of six hours could shorten life expectancy by five years(BMJ 2011年8月16日)

関連情報
「テレビを消して、もっと体を動かそう」 長時間視聴はキケン(日本生活習慣病予防協会)

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