健保組合 2010年度決算見込み、過去2番目に悪い4154億円赤字
2011年9月14日 11:33
 健康保険組合の2010年度決算見込みは、経常収支が過去2番目に悪い4154億円の大幅赤字となることが、健保連の集計で分かった。ただし、全体の3割近い組合が保険料率を引き上げたほか、年間賞与が上昇して保険料収入が増えたため、最悪だった前年度に比べると収支は1080億円改善した。赤字組合の数も減ったが、依然として全体の8割は赤字となっている。

 健康保険組合連合会(健保連)は9月8日、2010年度の健保組合決算見込みを発表した。健保組合全体(1458組合)の経常収支は4154億円の赤字で、過去最悪の2009年度(5234億円)に次ぐ大幅赤字となった。
被保険者・被扶養者数が減少しても、保険給付と拠出金は増加
 10年度の経常収入は6兆2854億円(前年度比1.84%増)、経常支出は6兆7008億円(同0.08%増)でほぼ横ばいだった。全組合の約3割を占める415組合が保険料率を引き上げたことと、リーマンショックからの景気回復にともなう賞与の上昇が保険料収入の増加につながり、赤字幅を過去最悪だった前年度より減らす要因となった。

 赤字組合は1115組合(前年度比69減)となり、依然として約8割の組合が赤字という状況。赤字総額は4,836億円(前年度比800億円減)となった。

 支出での法定給付費の総額は3兆4449億円(前年度比3.01%増)で、被保険者1人当たり額は22万194円(前年度比4.36%増)となった。被保険者数・被扶養者数が減少したにもかかわらず、いずれも過去最高額となった。

 保険料収入に対する義務的経費(拠出金・納付金などと法定給付費を合わせた額)の割合は99.1%で、全組合の約5割に当たる692組合が義務的経費を保険料収入では賄えない状況だ。

 拠出金・納付金等総額は2兆6,419億円(前年度比2.83%減)。うち75歳以上に対する拠出金は1兆3,136億円(同0.73%減)、退職後から74歳等に対する拠出金は1兆3,283億円(同4.75%減)。後期高齢者支援金の3分の1報酬割の導入などにより、2010年度分は前年度に比べて約500億円増加したが、前々年度精算分の影響で総額としては減少した。

 健保連では「支出の2大項目である保険給付と拠出金の負担は相変わらず重い。約3割の組合が保険料率を引き上げたにもかかわらず、過去2番目の赤字決算となり、引き続き健保組合財政は逼迫している」としている。

高額医療給付も過去最高
 健保連は同日、「平成22年度高額レセプト」も発表した。「高額医療給付に関する交付金交付事業」に申請された医療費のうち、1ヵ月の医療費が1000万円以上のものは、前年度より19件増加し、過去最高の174件(前年比12.25%増)となった。内訳は、循環器系疾患(51%)、血友病(24%)、悪性腫瘍(7%)。500万円以上のものも年々増加しており、2010年度は3853件で、前年度を309件(8.7%)上回った。

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